772893 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

仕事で向き合う ランドローバー車との日々    Land World

仕事で向き合う ランドローバー車との日々    Land World

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

コメントに書き込みはありません。

Freepage List

Profile

Land World

Land World

2009.12.11
XML
カテゴリ:ランドローバー
ランドローバー車は冷却水の減る車が多い。。

有る意味、正解ですね。
正確には「古くなると。」なのですが。

一週間で2リットルも水が減る(漏れる)車の点検です。

いきなりの確信写真です。一目瞭然で見事な現場写真です。
これ、フリーランダーのエンジンです。

フリーランダーTベルト.jpg

作業の開始前に写真を撮りませんでした。
少し入り組んだ作業を始めると、写真を撮るのを忘れがちになります。
最初はブログネタとは考えていないので、写真を撮っておく気持ちが無いからです。
いつも、えっ、こんなになってしまうのですか。。。が始まりです。

右側の黒く丸い物がサーモスタットになります。
ピンクの粉のような物体が付着しておりますが、これはクーラントが漏れて乾いた跡です。

右上側のインマニ付け根辺りにもピンク色の跡が見えます。
この車はサーモスタット本体、サーモスタットのエンジンへの取り付け部、インマニGKの
3ヶ所から冷却水漏れが始まっていました。

このエンジンは、整備性について何も考えていない事を確認出来ました。
サーモスタット1つ外すのも、ここまで外さないと交換出来ません。
サーモスタットの下に有るセンサーは水温センサーで、エンジンコントロールや
ラヂエターファンの制御もこなしています。

写真を撮っていないので分りづらいと思いますが、左側にはパワーステポンプや
オルタネーターがあり、今は外している状態です。
アルミブロックのような物がありますが、そこへ各パーツが付いていました。

フリーランダーTベルト (1).jpg

フリーランダーTベルト (2).jpg


拡大写真です。

下の写真の底の部分、Vバンクの底になりますが、何かテカテカした物体があります。
これぞ長年の積み重ねで、冷却水が漏れて乾いて固まった物体です。
煮詰めたクーラントと言うのですか。。
お湯を掛けるとすぐに溶け出します。

水は減るけど下に垂れてこない。目視では判らずに「漏れた水はどこへ行くのだろうか。」
と言う事があったら、ここに漏れてきています。
熱で熱せられて蒸発するので、漏れた冷却水の行き場は誰にもわかりません。
決して冷却水で走っている訳では有りませんよ。高山さん

V8エンジンの冷却水漏れも似たような事があります。


インマニを外した所の写真です。
漏れているのが確認できましたか。

フリーランダーTベルト (4).jpg

判りづらいと思います。
状況で判断しても良いと思いますが。。GKからも漏れています。


フリーランダーTベルト (8).jpg

サーモスタットを外したところです。
エンジンブロックに直接サーモスタットの配管が刺さっている事になります。
(こういうパターンはあまり無い接続方法です。)

フリーランダーTベルト (9).jpg


外したサーモスタットと、右側の配管はサーモスタットとウォーターポンプを繋いでいる
配管です。
腐っていて外す時に口の部分が割れてしまいました。


フリーランダーTベルト (7).jpg

ラヂエターのアッパーホースに繋がる配管だったかな、接続口が腐食してボロボロに
なっています。
Oリングも硬くなりエンジン側へ残っていました。

エンジン側も腐食しています。
新しい部品を付けてもエンジンブロック側が腐食しているので、そのままでは水漏れが
止らなくなってしまいました。

シール材は何処の修理工場でも使用しますが、当店では水廻りでのシール材の使用は
極力さけています。本来では水廻りでシール材を使用する事は無い筈ですから。

この場合はエンジンブロックを直さなくてはいけなくなるので、エンジンを降ろして修理、
又は、エンジンブロックの交換になります。
そこまでする予算は無いので、オーナー様と相談の上、シール材ではなく接着剤系統の物
を使い接合部分を固めてしまいました。

この車は有る意味で今回から爆弾を抱えた事になります。
いつ水漏れが再発するのやら。。。。。

このプラスティクだか樹脂製だかのパイプとサーモスタットは、定期交換しないと
エンジンにダメージが及ぶとんでもないパーツなのです。
冷却水の減りが多くなったら早めの手当てをして下さい。



フリーランダーTベルト (5).jpg

そう言えば、燃料配管やイグニッション関係も外さないと、ここまで到達出来ませんでした。
エンジンマウントも外しています。ここまでバラすとついでにタイミングベルトも交換
出来てしまいます。


フリーランダーTベルト (10).jpg

タイミングベルト・・・外しました。
大きな穴があいている所にはウォーターポンプがありました。何と、タイミングベルトで
駆動しているのです。何を考えているのやら。。。


この車のタイミングベルトを交換する時は、タイミングベルト、テンショナー、
プーリー以外にもヒーター配管、ウォーターポンプ、サーモスタット、ファンベルト、
ファンベルトテンショナー、ファンベルトプーリーも同時交換になります。

全部交換すると部品だけで20万円はするのかも知れません。
怖い話です。

このエンジンは後ろにもタイミングベルトがあります。
合計で3本のベルトがある事になります。
後ろ側のベルトは16万キロで交換となっている筈ですので、当店では最初のベルト交換の
時にはエンジンのフロント側だけ交換するようにしております。



画像 648.jpg

これがエンジンカバーを外しただけのエンジンルームです。

これは他の車の物です。










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.12.11 23:07:48



© Rakuten Group, Inc.