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インド洋に浮かぶフランス、レユニオン島

インド洋に浮かぶフランス、レユニオン島

●3つの円谷 2.マファット(Mafat)

3つの円谷 2.マファット

マファットは、三つの円谷のなかでも、一番アクセスが難しく、いまだに道路がありません。道路は作ることはできないでしょう。なにしろ、3000メートルを越す高い山の絶壁が聳え立っているのです。この小さな島に、富士山級の高い山が聳え立っているのを、想像してください!

今でも、マファットの住民には車がありません。バイクも通りません。ここは、今は山歩きが好きな人のための観光のスポットです。何日もかけて、マファットの村々を歩く、ツーリストが絶え間なくやって来ます。村々の、いくつかかならずある民宿に泊まり歩き、大自然の中で何日も過ごすのです。わたしは一度行きましたが、大変暑い上に、体力も大きく消耗するので、どうしても二度目に行く勇気が湧いてきませんが、それでも、一度は行ってよかったと心から思っています。

この村は、1848年前、奴隷制が廃止される前、逃亡した奴隷(マロンと呼ばれていた)が、住みはじめたことが始まりです。ここは馬車どころか、馬も通れない山道しかありませんから、追っ手はここまでたどり着くことができなったのです。逃亡する理由はさまざまでした。ひとつの大きな理由は、労働力の酷使、待遇の悪条件だったそうです。ロマンチックなところでは、別々の主人に仕えていた恋人達が、二人きりの空間を求めて逃亡というのも、あったそうです。いずれにしても、この小さな島では、逃亡も難しく、海に出てもインド洋の大海に飲まれ、陸に逃げても追っ手に見つかることが多かったようで、マファットは、唯一の逃げ場だったのかもしれません。

今では、毎日、何度もヘリコプターが往復するのが見られます。普通教育を保障するために、学校の先生は、毎週末、ヘリコプターで出勤しています。でも、郵便配達も、この村に通う看護婦さんも、いまだに足が頼りだそうです。

          マファット 2


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