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カテゴリ:徒然草を読もう
第二百三十八段・その5
一、那蘭陀寺(ならんだじ)にて、道眼聖(どうげんひじり)談義せしに、八災と伝ふ事を忘れて、「これや覚え給ふ」と言ひしを、所化(しょけ)みな覚えざりしに、局の内より、「これこれにや」と言ひ出したれば、いみじく感じ侍りき。 現代風訳 一、那蘭陀寺(ならんだじ)で、道眼聖が談義した時のこと。八災を忘れて、「どなたかこれを覚えていなさるか」と言ったのを、弟子たちは皆覚えていなかったのだが、私が局の内から「これこれでしょうか」と言った所、たいへん感心された。 道眼聖がど忘れし、弟子達さえ覚えていなかった「八災」そらで言えたよ! はっ さい 【八災】 仏道修行を妨げる八種の障害。 憂・喜・苦・楽・尋(物事を追求すること)・伺(より細かく物事を追求すること)・出息・入息の称。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.10.15 07:00:20
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