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2018.10.19
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カテゴリ:徒然草を読もう
第二百四十段
 しのぶの浦の蜑の見るめも所せく、くらぶの山も守(も)る人繁からんに、わりなく通はん心の色こそ、浅からず、あはれと思ふふしぶしの、忘れがたきことも多からめ、親・はらから許して、ひたふるに迎へ据ゑたらん、いとまばゆかりぬべし。
 世にあり侘ぶる女の、似げなき老法師、あやしの吾妻人(あづまびと)なりとも、にぎははしきにつきて、「さそふ水あらば」など言ふを、仲人(なこうど)、何方(いづかた)も心にくきさまに言ひなして、知られず、知らぬ人を迎へもて来たらんあいなさよ。何事をかうちいづる言の葉にせん。年月のつらさをも、「分けこし葉山の」などもあひ語らはんこそ、尽きせぬ言の葉にてもあらめ。
 すべて、余所(よそ)の人の取りまかなひたらん、うたて心づきなき事多かるべし。よき女ならんにつけても、品くだり、見にくく、年も長(た)けなん男(おとこ)は、かくあやしき身のために、あたら、身をいたづらになさんやはと、人も心劣りせられ、わが身は、向ひゐたらんも、影はづかしく覚えなん、いとこそあいなからめ。
 梅の花かうばしき夜(よ)の朧月(おぼろづき)にたたずみ、御垣(みかき)が原の露分け出(い)でん有明の月も、わが身さまに偲ばるべくもなからん人は、ただ色好まざらんにはしかじ。

現代風訳
 人目を避けて会う、暗闇の中こっそり会おうにも相手を見張る人が多いのに、無理をして女のもとに通っていくのこそ、恋心が燃え上がり、忘れられない思い出になるだろう。家族公認の仲、心のままに家に迎え入れられるのは、たいそうきまりが悪いだろう。
 生活に困った女性が、似つかわしく無い老法師や、得体の知れない田舎者であっても、裕福である者に心を寄せて、「貰ってくださるならば」など言うのを、仲人が、男の側にも女の側にも奥ゆかしいように言いつくろって、知らない相手と結婚させてしまうことの味気なさよ。
 (そんな)接点の無い二人が何を話すというのだ。長年共に過ごして来た年月のつらさも、筑波山の歌のように、恋の一念では山もしげ山も分け入ってきたことだなあ、などお互いに語り合うような二人こそ、言葉は尽きないものであろうが。
 通常、他人が結婚の取り持ちをするようなのは、なんとも不愉快な事が多いに違いない。いい女であれば、それにつけても、身分が低く、容貌が悪く、年取っている男は、このようなみすぼらしい自分のために、勿体なくも身を損なうことよと、かえって女に対しても見劣りして思われ、わが身は女と向かい合っていても、自分の姿をはずかしく思うであろうことが、たいそう味気ないことだ。
 (光源氏が)満開の梅が香ばしい夜の朧月にたたずんだり、宮中の露をわけて出た所に見える有明の空の情緒を感じたように、自分のこととして考えられない人は、ただ、色恋に関わらないのが一番である。

四つ葉葉四つ葉
要約:見合い結婚はつまらない。不細工、自己評価の低い人は恋愛するな。





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最終更新日  2018.10.19 07:00:21
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