カテゴリ:●読書
師匠のブログで、「ジパング」最終巻が出ていると書いてあったので早速買いに行った。週間誌でマンガを読む習慣がない自分にとっては「ジパング」も単行本で読んでいる。それも、3冊くらいまとめて買ってきて読む。さて、週刊誌派によるジパングの終わり方にいろいろな感想がネットですでに書かれていて、だいたいの結末はわかっていた。わかっていたが、それは読者の書いた文章であり、解説のようなもの。だから、せっかくマンガなのだから自分で絵を見て感じたいと思っていた。第43巻の巻頭カラーページは、海底に沈んだ大和と積んだ原爆の姿。これが実にきれいなブルーで、透明水彩絵の具またはカラーインクは発色が良いなあと変なことに感心した。結末はここでは書かないが、印象的だったのは米軍の捕虜となった主人公・角松がB29に乗せられハワイへ向うシーンで、彼の微笑んだ顔をはじめてみた。この主人公、最初っからしかめっ面で、いつも新撰組のダンダラ羽織みたいな髪型で神経質っぽく、こいつと一緒だったら息がつまりそうで、つきあいにくい奴だなあと思っていたが、この微笑んだ顔を見てやっとホッとして好感を持つことができた。物語は歴史に関わっているので、どのように変化するのかも楽しみだったが、静かな平穏な終わり方で気に入った。つまりは、自分の場合は単行本でしか読んでいないので、この航跡417/Finで満足して読み終えたのだった。その後の航跡418以降は後日談として読んだので、最終話「新たなる船出」では二度感動したのでした。このマンガのおもしろさは、「if」が使われているので、読者が今まで学んできた史実と比べて日本のカタチを想像して楽しめること。昔だったらマンガはあらゆる意味で子供だったから、子供である読者にわかるように何から何まですみずみまで描いただろうが、「ジパング」の読者は大人だろうからそこまで描く必要もないと思っている。大人だったらそれだけ歴史を勉強してきているだろうし、あとは自分の想像力で「ジパング」というマンガを基に逸話や続編を想像して楽しめばいい。こういう楽しみ方は、同人誌をやっている人たちがよく知っていて、がんばって活動している。
最後に気になっていた「みらい」の姿だが、マストが「あたご」風に変わっていたが、フェーズドアレイ・レーダーは昔のまま。僕の希望としては新しい「みらい」のカタチに興味を持っていたので、もうちょっと変えて欲しかったなあ。あと、主砲の砲身が太く短いのが「おやっ?」とちょっと気になる部分だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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