カテゴリ:●読書
子供の頃、普段の生活からイメージして描いていた日本の歴史は、案外当たっていたのかもしれない。日本が「こんにちは~、こんにちは~♪」と大阪万博を開いた頃に小学生だったから、日本人の勤勉さや皆そんなに裕福でもないのに明るい表情が日本のイメージとして残っている。20世紀少年またはアトムの子供なのでしかたない。お兄さん世代の団塊世代と考え方はだいぶ違っている。子供の頃に、そいいったイメージを脳裏に焼き付けてしまうと、なかなかそれを変えることはできない。日本の古代史に関しても、歴史好きな友人にはこっそりと話したことがあったが、実は日本は文明の発祥の地で逆に朝鮮半島や中国大陸へ文化が伝わったんじゃないかという説をあげていた。つまりは今まで言われている、大陸から朝鮮半島を経て日本に文化が流れてきたという常識となっている学説の逆ですね。自分が子供の頃の日本は、アジア圏内では負ける者はなく、そうイメージしてもおかしくない時代だったから、笑わないでください。そんな子供の頃に、焼き付けてしまったイメージはずーと残っていて、高校時代だったか、太平洋にあったムー大陸の子孫は日本人などという本を読んだ時には、大喜びしたほどだった。 今は、日本がアジアの文明発祥の地とまでは言わないけれど、いかにも理屈に合いそうな大陸→半島→列島という決まりきった文化の流れのような図式は気に入らない。自分が本の中で知る歴史上の日本人や実際に見てきた昭和・平成の姿は、そんな決まりきった、いかにもという図式には当てはまらないからだ。中国へは行ったことがないが、韓国にはソウル・オリンピックの年に旅行パンフレットのデザインを手がけていたので取材で行った。そこで見た韓国の姿は、都市部では日本を真似したものがカタチ造られ、コピー国だなあと感想を持った。それでも韓国の寺院の色に日本と違ったものを感じ、古墳を見て、これまた日本よりも単純なカタチではないかと印象を持った。頭の中には、日本の前方後円墳が浮かび、目の前では単純なカタチの土饅頭があるのだからしかたなかった。金冠を見た時にも、薄く伸ばした金装飾に安っぽさまで感じた。装飾の勾玉も日本のイメージが強いので帰国してから調べたら、材料のヒスイは韓国では採掘できないので日本産だと知った。この安っぽいという感じは、初めて日本で公開された南米のシカン展での黄金マスクを見た時も同じ印象だった。 なんか書いていて、まとまりがなくなってきたけれど、つまりは子供の頃に感じ、自分で考えて、焼きついたイメージはなかなかなくならないということだ。日本は古代からアジアの大国であり強国であったと、思っている自分がいまだにここにいる。ゴールデンウィーク中に武光誠・著「地図で読む日本古代戦史」を読んだら、その日本中心論のような持論にまた火がついてきたのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 14, 2010 04:42:03 PM
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