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「ミュシャ展」に行ってきました。
一言でいえば「圧巻」でした。 世界に先駆けて日本での開催となります。 『スラヴ叙事詩』の叙事詩とは歴史事象、伝承、英雄伝などを物語る長編の韻文作品のことをいいます。 ミュシャのお孫さんが作品の損傷を心配し国外持ち出しに反対されていたという話があり六本木に本当にやってくるのか?といった声が昨年はありました。 どれだけの努力をしたのかわかりませんが、無事国立新美にやってきました。 凄いですね~。 とにかく作品の大きさに驚きます。 写真撮影OKの展示室がありました。 皆さんカシャ、カシャ、写真に収めていました。 作品は顔料と卵黄を混ぜあわせた絵具で描いたテンペラ画というものです。 最初は薄らボンヤリしていると思ったのですが、これがミュシャの色遣いの味なのかなと思いました。 写真の逆光のような人物の描き方もあって面白いです。 図録で見るのとは大違い。描かれている『光』が違います。 図録で描かれている歴史や人物を頭に入れていきましたが、歴史が苦手な私の頭には入りにくかったです。 しかし、音声ガイドが優秀で何が描かれているか、ミュシャが何を描きたかったのかをわかりやすく説明されていたので聞くことで理解することが出来ました。 是非、音声ガイドを利用してみてください。 国立新美の天井の高さと美しさがスラヴ叙事詩展示にピッタシじゃないの! たった一人でこれらの作品を考え作品を仕上げたのだと思うとその意気込みに圧倒されました。 その愛国心に警戒したナチスに囚われミュシャは監禁され肺炎になり1939年この世を去りました。 『スラヴ叙事詩』は命がけの作品だったのですね。 手前のハープを弾く女性のモデルはミュシャの娘さんと言われています。 作品の後ろの手を伸ばしている男性は表情が描かれていません。まだ未完の状態です。 未完であるからこそ戦争の悲劇が見ている私たちに伝わってきます。 作品の前で涙を流している女性がいました。 等身大の人間の大きさというか、ある距離でみるとそこに人物が実際に立っているように思える作品がありました。 よく戦火や略奪から逃れ作品が残ったなぁと思いました。 巨大な全20作品のスラヴ叙事詩が一堂にそろって来日。 今後このような機会はないかもしれません。 見に行って良かったです。 お馴染みの「ジスモンダ」などの素敵なポスターも展示されていますよ。 あまりにもスケールが大きい作品だったので、ポスターを見たときには正直ほっとした気持ちになりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.04.26 23:08:29
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