リース品の宛先に書いてあった名前
自社の現場の中にはリース業のセクションがある。毎日入出荷を行っていてかなりの物流の量がある。あるお客さんの事業所に出荷する製品に先方の名前が記されていた。一目見てびっくりした。誰でも知ってる元大手流通チェーン店の社長の名前があったからだ。出荷先はそのチェーンではなくて飲料メーカーだった。出荷の作業をやっていた女の子にその社長の名前を言ったらきょとんとしてた。「誰ですか。知りません。」ワールドビジネスサテライトとか日経新聞にしょっちゅう出ている人だよ。ビジネス雑誌にもよく出てる。あなたが出荷しようとしているその品物はその社長さんが使うものだよ。興奮して周りの仲間に話してたのにほとんど反応がない。ある古い社員の人に話した時にようやく反応があった。「ああ、あの人は去年から〇〇〇〇〇の社長になったんだよね。だからだね。」なるほどそうか。リース品には先方の担当者の名前が書いてあることがよくある。この人はよくマスコミに出てくる人だからここに書いただけの情報でも個人が特定できると思う。不思議なのはそういう実業界の著名人の名前を見ても誰も反応しないこと。私は宛名を見ただけでびっくりした。派遣の仕事で現場に来てるだけだから関係ないって思ってるのか。その時言いたかったのはこの出荷先の方は先方の社長さんである。つまりこの契約についての最終的な決定の権限のある人。あなたの仕事の給料を払ってくれている会社のトップである。あなたの給料はこの発送先の方から払われている。そういう意識があれば作業にも何らかの思い入れや心を込めるものではないか。私はそう思う。