山田理沙のカナダ看護活動日誌。

本当に長かったロングウィークエンドも本日が最終日。ルエストさん（仮名）、きょうも同じくらい、または長めの離脱訓練に耐えられるかな・・・と、出勤すると、夜勤のアンドレア（仮名）が、「ルエストさん、あまり良い夜じゃなかったのよ」と。何でも、就寝前の離脱訓練は半時間がやっとで、その後も不安発作のようなものを起こして、夜間あまり眠られなかったとのこと。しかも血圧も低めで、昇圧剤を増量せざるをえなかった様子。一歩すすんで３歩下がるとは、まさにこのことだわ。

今朝の離脱訓練も10分でギブアップ、しかも、抗不安剤も、マッサージも効果なし。がっくしきているところに、相棒ビル（仮名）の患者さんの緊急手術決定。クロストリジウム・ディフィシル（C-diff）による腸炎の診断がついていたが、壊死がなかったため、手術不要とされたのは２日前。内科的な治療による回復を見込まれていたが、状態は日を追って悪くなるばかり。これは五分五分のチャンスにかけて大腸全摘をしましょう、とのこと。このまま、今の状態が続けば回復の見込みはゼロ、手術をすると生存率は50％、と言われ、家族は手術に同意。すぐにプロテインCなど、出血の誘因となる薬剤が中止され、手術準備で大忙しとなる。

ビルの患者さんの手術出しが終わってすぐに、ルエストさんの腎透析に透析科の看護師が訪れ、準備中に、透析用カテーテルが詰まっていることを発見。急遽、研修医に報告して、新しいカテーテルを入れてもらったりしているうちに一日が過ぎてしまう。あぁぁ、あまり実りのない一日だったなぁ。。。帰りがけ、記録残業をしているビルに声をかけると、「いやぁ、長かったわ。給料1.5倍もらったけど、それ以上に働いたよなぁー」と。同感。

帰ってから、J氏にリクエストしてあったコメディをDVDで鑑賞しながらチキンディナーとワインでやっと一日が終わった気がする。ほうぅぅ。