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山田理沙のカナダ看護活動日誌。

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2008/01/20
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カテゴリ:勤務。
今週は3日とも同じ患者さん担当。3年ほど前に乳がんの診断を受け、乳房摘出術を受けたプリズマさん(仮名)。その後、化学療法、放射線療法を受けたものの間もなく、骨、肝、肺への転移が発覚。慢性的に胸腔に水が溜まり呼吸困難のため、胸腔排液チューブが挿入され、定期的に地元の病院に通っては、排液しつつ家庭酸素を利用してしのいでいたのだけれど、最近さらに呼吸困難がひどくなり、3日ほど前に病院へ。そこで、極度の二酸化炭素血漿+アシドーシスを指摘され、すぐに挿管の上、当院へ搬送。数日、人工呼吸器による酸塩基バランスの訂正がなされた後、早期抜管が試みられているのだが、いかんせん、肺の硬化や胸水の貯留で呼吸に使用される肺野が狭く、かなり高く設定されている圧補助を少しでも下げると呼吸数が40回/分、と急上昇。胸部CTが施行され、胸水の貯留はそれほどひどくないことが確認され、新たな転移層の疑いが拡大。
呼吸器の問題に加えて、日曜日の朝から心房細動頻脈発生。不整脈剤の点滴を開始したら、お決まりのパターンで血圧下降。準備してあった昇圧剤も開始。北米全土からプラズマさんの病状悪化のために帰省しているお子さんたちに見守られながらプレズマさんの呼吸状態も循環器の状態も下り坂。今回の状態をなんとか乗り切ったとしても、癌の転移の事実は消せないし、以前より良い状態で自宅に帰るのはとても難しい状況。ただ、家族全員がそう考えることさえ否定している状態では、プラズマさんの今後の治療方針について明確な方向を出す話し合いは次期尚早な様子。週末一杯、対症療法と、利尿剤の使用による胸水、肺水腫の除去につとめ、ご家族にも少し時間を持ってもらうことに。





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最終更新日  2008/01/28 06:08:08 AM
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