☆☆倫敦+華盛頓 あれこれ見聞録☆☆

2005/09/18(日)06:55

前原誠司はトニー・ブレアになれるか

☆英国びっくり体験記!(107)

個人的に以前から注目していた前原誠司氏が民主党の代表に選ばれたニュースは、ニューヨークタイムズでも早速報じられていました。 このニュースを聞いて、イギリスのトニー・ブレア(Anthony Charles Lynton "Tony" Blair)首相が労働党党首になったときのことを連想したのは筆者だけではないと思います。 前原さんの43歳という異例の若さが注目されていますが、ブレア首相が当時野党のイギリス労働党党首に就いたのは、さらに若い41歳のときでした。 その当時(94年)の労働党といえば、総選挙で4連敗中。 特に、サッチャー政権を引き継いだ不人気なメージャー首相にすら、事前の予想を覆され敗北した92年の総選挙は同党に大きなショックを与えていました。 そんな中登場したブレア氏が、新しい労働党(New Labour)や第三の道(The Third Way)といったスローガンの元に、党綱領第4条(産業の国営化)を書き換えるなど、労働組合の政治部門のような政党を中道の国民政党に立て直して、97年の地すべり的勝利に導いたのは周知のとおりです。 前原氏も、労働組合からの脱却を図ろうとしたり、安全保障や改憲問題にも積極的な姿勢を見せるなど、政策面でもブレアと共通する部分が多いように感じます。 小泉首相の構造改革路線は、よくマーガレット・サッチャーの政策になぞらえられますが、そうだとすると前原氏はトニー・ブレアになろうとしているのかもしれません。 道のりは険しいと思いますが、前原氏の「労組や業界団体と意見が違えば、毅然としてモノを言い、対峙していく勇気が必要だ」と言う言葉どおり、勇気を発揮してくれることを期待しています。 ちなみにイギリスでは、保守党のヘイグ氏が97年に36歳で党首になった例もあります。 今回の選挙をきっかけに、日本の政界も若い人がリーダーシップを発揮できるようになってほしいものです。

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