大変うれしいことに、多くの方から、ブログの更新を求める声を頂いている。本当に有難いことだ。ただ、元来、不器用な人間であり、今、ちょっと違うエネルギー配分で全力疾走しているので、すぐに元には戻れそうにないのです。
代わりといっては何ですが、私が先月から、雑誌に連載している記事を、ここでも紹介させていただきます。多分、雑誌の方で読んだ人もいるかもしれませんが。
では、今週号です。
本当に、久しぶりの明るいニュースだ。サッカー女子ワールドカップで、日本代表チーム、通称『なでしこジャパン』が、大方の予想を覆して優勝し、世界チャンピオンの栄冠を手にした。
一戦一戦が厳しい戦いであったが、特に、決勝戦では、これまでに24回対戦してきて1度も勝ったことのないアメリカを相手に、考え難いほどの劇的な形で勝利した。体力差は歴然で、試合開始から、圧倒的に劣勢が続き、先制点を入れられたときや延長戦で先に点を取られたときには、正直、私自身は、負けを覚悟したのだが、選手達は、全く諦めていなかったのだ。
勝利の立役者は、何人もいるが、全員が、最後まで諦めずに、しかも伸び伸びとプレーしていたことこそが一番の勝因だと思う。まさに、監督やキャプテンを中心としたチームワークの勝利といってよいだろう。佐々木監督については、BBCのプレゼンターが「ずっと怖い顔をしているが、この人は笑うことがあるのだろうか」と揶揄していたくらいに、ずっと険しい顔をしていたのだが、延長戦を終えて、PK戦に向かう選手達に向けて見せた笑顔は、これ以上ないほどに眩しいものだった。
聞けば、「2度も追いついてPKなんて儲けものだろ! 楽しんでこい」と言ったんだとか。選手達は、あの笑顔を見て、心からリラックスできたんじゃないだろうか。普段は陽気なアメリカの選手達が、悲壮感溢れる表情でPK戦に臨んで失敗を繰り返したことを思えば、まことに対照的で印象的な光景であった。
そして、日本のキャプテン、沢選手。代表選手歴は18年に及び、代表戦でのゴール数でも、あの釜本氏を超える実績を残しているが、何よりそのキャプテンシーが素晴らしい。チームメイトに、「苦しい時は私の背中を見なさい」と声をかけたとのことで、選手達は、最後の1秒まで沢の背中を見て走ったんだそうだ。
女子の代表チームが、決して恵まれていたとは言えない練習環境や体格差などのハンデにも、決して言い訳などせずに、淡々と、黙々と、世界との差を縮め、頂上まで登って来れたのは、彼女の直向さに、他の選手達が心酔し、引き込まれていったからこそではないかと思う。
BBCの中継では、アメリカのエース、ワンバック選手が、延長ゴールを決めた後で、「ワンバック、大統領になってくれ!」というカードが登場し、TVで大写しになった。それを言うなら、沢選手こそ、日本人リーダーの理想像だろう。彼女は、最初から最後まで優勝するイメージを持ち続けていたという。「2番じゃ駄目なんですか?」なんて言葉は、リーダーの辞書には必要ないのだ。
日本人は、ずっと、そうやって、直向な努力で不可能を可能にし、世界一の製品を開発し世界を驚かせ続けてきた。彼女達は、不屈の精神で、「日本は、絶対に大丈夫。もう立ち上がって前に進んでいる」ということを、これ以上ない形で、世界にアピールしてくれた。
勇気と感動をありがとう。
今日だけ特別に-、涙をゴシゴシ。
お読み頂き有難うございます。
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