カテゴリ:宝塚
先日、宝塚歌劇団が5月8日以降の運営方針を公式発表した。
思ったより早い発表に少し驚いた。 まあ、政府が4月末の時点で「5類への移行」と「対策本部の解散」を正式決定したのは、彼らがもはやコロナ云々に興味が無く「後は国民で勝手にやってくれ」という意思表示なので、劇団も判断し易くなったのかも知れない。 (これ以上、国民の不安を煽ってもワクチン接種率が上がらない事が分かり、政府としてはコロナ対策を続ける理由が無くなったためだ) マスコミは、日本でコロナ禍が3年も続いたのは「想定外の出来事が連鎖したため」と解説しているらしいが、この程度のパンデミックが想定外なのだとしたら、僕にとって一番の想定外は「日本の政治家、専門家、マスコミの頭の悪さ」と言わざるを得ない。 世界中で誰よりもマスクを付け、ワクチンを接種した日本が、「何故どの国よりもコロナの終息が遅れたのか?」そして「誰にどんな責任があるのか?」をこそ徹底的に検証すべきだろう。 (パンデミックそのものより、日本人の頭の悪さを検証した方が早い気もするが…笑) そうでなければ、この国は再び同じ過ちを繰り返す事になる。 岸田政権は、防衛費を増額し敵基地攻撃能力の保有を謳っているが、こんな馬鹿揃いの国家が戦争などして勝てる見込みがあるのかと首を傾げてしまう。 それこそ、コロナ禍とは比較にならないパニックが国中で起きるだろう。 その時に「想定外の出来事が連鎖したため」と言っても遅いのだ。 まあ、良いや。 ゴールデンウィーク中だが意外と余裕があり、雪組【Lilacの夢路】の感想が書き上がった。 今回、雪組公演【Lilacの夢路】の舞台は、19世紀初頭のドイツ。 プロイセン王国の貴族ドロイゼン家の長兄ハインドリヒ(彩風咲奈)が、ドイツ連邦の発展と統一を夢見て新たな産業である鉄道事業に懸ける物語だ。 何でも今年は、宝塚歌劇の生みの親である小林一三の生誕150周年だそうで、それでこの演目になったのだろうか。 で、ふと思った。 「150周年という事は、僕が今年50歳だから、小林一三のちょうど100年後に生まれたのか?」 そうか、だから僕はこんなにタカラジェンヌ達から愛されるのか!? (世間ではそれを妄想と呼ぶ…笑) ならば、若輩ながら、僕も小林一三の精神を受け継いで行かねばなるまい。 ジェンヌ達よ、鯖になれ!! <° )))>><| ça va? しまった、これは小林一三じゃなくて松岡修造語録だった…(笑)。 稀惺かずとよ、シトワイヤンになれ!! と、話が脱線しかけた(笑)。 雪組公演の感想だ。 そんなハインドリヒの壮大な夢を描いた【Lilacの夢路】は、夢だけでなくエリーゼとの恋、兄弟5人の絆、亡き父親の秘密、嫉妬に陰謀に社会問題など、人と人とが接する中で生まれる様々なドラマをこれでもかと詰め込んでいる。 以前、齋藤吉正が演出した雪組【CITY HUNTER】を僕は「ごった煮」「闇鍋」と評したが、謝珠栄が演出した本作も情報量の多さでは負けていない。 僕ですら「本当に95分に収まってるのか…?」と戸惑った程だ。 場面転換も多く幾つものエピソードが入り乱れるため、初見で全てを把握するのは難しいかも知れない。 しかし、さすが女性ならではの感性と言おうか、具材は多くても味付けは非常に丁寧で、齋藤作品が「ごった煮」なら謝作品はすっきりとした「ポトフ」に仕上がっている(笑)。 その要因として、余計な台詞が無い事が挙げられるだろう。 台詞による感情表現や状況説明が簡潔なので、どの場面がどのエピソードを描いているかを頭の中で整理できれば、一つひとつの素材の味が引き立って感じられるはずだ。 そんな素材の持ち味を崩す事なく、優しく円満に纏めたラストの味付けも好印象。 旨味を凝縮したスープのように、美味しく飲み干す事ができた。 (それでいて後味すっきり…笑) まあ、この流れを予定調和に感じる人には不満かも知れないが、個人的には宝塚の作品としては充分な内容だと思っている。 ドロイゼン家の5兄弟を始め、登場人物達のキャラクターも役割がはっきりしており、ごった煮だった【CITY HUNTER】と違い、ちゃんとレシピ通りに作った安心感がある(笑)。 舞台セットや幕開けのダンスシーンなど、ショーを意識した演出もスパイスやハーブのような風味が感じられて面白かった。 ありがとう!! という事で、今回は強引に「鍋」に喩えて書いてみたが、如何だったろうか。 果たして、これからも雪組の「鍋作品シリーズ」は続くのか…(笑)。 キャストを含めた感想は、次回の観劇後に改めて。 あ、因みに「ポトフ」はドイツではなくフランス料理なので悪しからず(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.05.06 20:08:34
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