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2007.01.12
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カテゴリ:ヨーロッパ映画
3.ダーウィンの悪夢
■原題:Darwin's Nightmare
■製作年・国:2004年、フランス・オーストリア・ベルギー
■上映時間:112分
■鑑賞日:1月11日 シネマライズ(渋谷)
■公式HP:ここをクリックして下さい
□監督・製作・構成・撮影:フーベルト・ザウパー
□製作:エドワール・モリア、アントニン・スフォボダ、マルティン・フシュラハト、フーベルト・トゥワーン
キャスト(ドキュメンタリーの為、全て本人)

◆エリザ(パイロット達相手の売春婦)
◆ラファエル(漁業研究所の門番で息子がパイロットになるのを夢見ている)
◆セルゲイ(輸送機のロシア人パイロット)
◆ディモン(ナイルパーチ加工工場の社長)
◆ムコノ(元教員、現在は漁業キャンプのリーダー的存在)
◆ジョナサン(元ストリート・チルドレンで、現在は町で唯一の画家)
◆リチャード・ムガンバ(役人や政府の腐敗を暴く記事を書くジャーナリスト)
◆カイジャゲ(漁業キャンプの牧師、教義でコンドーム着用の性行為を説けないジレンマを持つ)

【この映画について】
淡水湖としては世界第二位の広さを誇りケニア、ウガンダ、タンザニア三ヶ国に跨るアフリカのヴィクトリア湖。かつてそこでは多様な生物が棲む「生態系の宝庫」だった。しかし半世紀ほど前に放流された肉食の巨大外来魚ナイルパーチが、元々生息していた多くの在来の魚を駆逐していく。それと同時に湖畔では、ナイルパーチの一大漁業産業が発展。加工された魚は、毎日のように飛行機でヨーロッパや日本へ運ばれていく。それは湖畔に住む人々に、大きな影響を与え始める…。
この映画は各国の映画祭で上映され賞を獲得してきて、2006年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にもノミネートされた。
【ストーリー】(※ドキュメンタリーの為、ネタバレあります)
タンザニアのヴィクトリア湖畔の町ムワンザはナイルパーチの一大魚産業が栄えている。郊外の空港には毎日輸送機が到着し、この魚はヨーロッパや日本へと積み込まれる。
ナイルパーチは白身で加工しやすく海外への輸出にぴったりで、今では漁業→加工→梱包→輸出のラインが出来上がりムワンザは活気を帯びている。
魚加工工場のオーナーはナイルパーチを「救世主」と呼び、工場にはヨーロッパからの投資により機会を揃え地元民の雇用促進にも貢献してきたと自負している。
その反面、この巨大肉食魚に群がる人たちがこの町を目指し農村部からも出稼ぎ者がやってきてキャンプを張りそこを生活基盤とした。
ところが工場などでの仕事からあぶれた女性らは、外部からの出稼ぎ者や外国からの輸送機のパイロットを相手に僅か10ドルほどの値段で売春をするようになる。コンドーム着用でのセックスをしないため、一気にエイズ感染者が蔓延し漁業キャンプでは毎月10~15人がエイズで亡くなっていく。
そうして両親を亡くした子供達は行くあてもなくストリート・チルドレンとなり路上での生活を余儀なくされ、子供達同士の抗争に巻き込まれていく。
稼ぎの無い地元民等にはナイルパーチは高価な食品で手が出ない。従って、加工の過程で捨てられた頭部と骨の部分をしゃぶりつくが、残骸の山からは有毒ガスが発生し眼球を失った女性も。
こうして人が集まり、金が集まると今度は貧富の差が新たに生まれ犯罪や汚職が蔓延り始める。そうした汚職を調査し報道しているジャーナリストのリチャードは、ヨーロッパから来る輸送機に大量の武器が見つかった。空港での検査が甘いムワンザを経由し隣国や第三国へ武器を送る中継基地になっていたのだ。魚と引き換えに武器を調達するアフリカ。貧しいが故に、戦争が起きれば軍隊に入隊でき給与面で優遇されるので戦争は歓迎だと本音を漏らすラファエル。
富は北へ吸い上げられ、公平に配分されることは決してない。永久に解決しそうもない南北問題。それがこの湖畔の町に集約されているのだ。
【鑑賞後の感想】
この映画はアフリカが抱える諸問題『貧困、貧富の格差、エイズ(風土病)、売春、(政府や公務員らの)腐敗・汚職、武器、内戦、食料不足、南北格差の拡大』が、ムワンザというヴィクトリア湖畔の町で「ナイルパーチ」という巨大肉食魚が産業として成り立った事から引き起こされたという事実を伝えている。
勿論、この魚が産業になる前から当然そこにもあっただろうが、この映画を観た人にはこの魚が引き金になったと写っただろう。
ザウパー監督はムワンザでは魚が材料だが、他国ではダイヤモンドであったり鉱物資源だったりの違いがあるだけでアフリカ共通の問題であると語っている。折角、アフリカには先進国諸国が羨む資源がありながら、その富は限られた国民しか享受されない政治システムに問題がある。更に、その問題の根源はどこにあるのか?教育か?貧困か?部族社会の弊害か?
この映画では諸問題があることをザウパー監督の体を張った取材で世界の人たちの眼に届いたのだが、取材方法はアフリカの諸問題を提起する方法を採った。そこにはこの諸問題に切り込み根源に辿り着きたかったのだろうが、余りにも根が深いので断念したのだろうか私にはそう思えた。
結局、このままこの肉食巨大魚の乱獲が続くならいずれこの一部の人間に富をもたらした「救世主」も消えるのではないだろうか?そうなる前に養殖や漁獲制限をしないと窮地に追い込まれるだろう。そうなれば貴重な外貨獲得源が減ることになり、雇用が失われる。やはり、そうなる前に諸問題を断ち切れるかかがアフリカの課題であり、その解決はアフリカの人たちの手でしか解決出来ない。先進国は手助け出来ても悲しい事だが解決は出来ない。
ナイルパーチを食べなければ良い、それは解決方法にはならない...
【自己採点】(100点満点)
83点。製作手法の違いもあるのだろうが、ドキュメンタリーなのだから何かインパクトの強い映像が欲しかった。

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Last updated  2007.09.30 01:42:06
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