中山道の宝物を探るシリーズ⑳
中山道の宝物⑳祐泉寺は美濃西国三十三観音霊場のひとつです 祐泉寺は臨済宗妙心寺派(禅宗)の寺院で、美濃西国第二十七番の札所です。美濃西国とは、岐阜市、山形市、瑞穂市、関市、美濃市、富加町、坂祝町と美濃加茂市の内、観音様が本尊の寺院で三十三箇所の礼所があり宗派は問われません。 寺ごとに観音様の御開帳が違いますが、7年に一回、三十三寺全てが御開帳します。代表的なお寺として、下之保の日龍峰寺(滝沢観音)、岐阜市の大龍寺(だるま観音)、岐阜市の美江寺(美江寺観音)、乙津寺(鏡島弘法)、関市の新長谷寺(吉田観音)、当市の小山寺(小山観音)など、皆さんも知っている寺院ばかりです。因みに市内の寺院は、祐泉寺、小山寺、万尺寺、伊深の禅徳寺、加茂野の法幢寺の5寺です。御開帳時は観音様の右手に結ばれた五色の帯が善の網として本堂前に結ばれます。その帯に触れる事が観音様に触れることと同じで、ご利益があると言われます。 祐泉寺には本堂の本尊、聖観世音菩薩のほかに観音堂(滝場観音)があります。観音堂には伝説があり、老翁が「木曽川に沈む聖観世音菩薩を探し、祀られれば交通安全と火伏せの守りとなる」と告げられたので、木曽川から金色の聖観世音菩薩を迎えて観音堂を建てたところ、享保元年、太田宿の西から火事があり、本堂は燃えたが不思議なことに観音堂の前で鎮火したので、それ以来観音様のおかげといわれ親しまれています。 祐泉寺には観音堂以外にも安産、子授かり、子育ての帯解き地蔵や十三重の塔があります。皆さんも一度参拝してみてはいかがでしょうか。祐泉寺観音堂帯解き地蔵十三重の塔