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madamkaseのトルコ行進曲

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2008年07月24日
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トゥズ湖旅情
真夏のトゥズ湖。真っ白に乾上っている。炎天下、少年は沖合いに塩を掘りに出かける。


【7月24日・木曜日】

 昨日は我流のトルコ「だし」を拵えて、ゲップというほど朝食を食べたあと、かねてから世界一周の旅をしているレイ君という青年と会うために、午後からスルタンアフメットに迎えに行った。
 2時半ぴったりに到着、彼と出会ってまたトラムに乗り、ドルマバフチェ宮殿に案内して、海辺のチャイ・バフチェシ(ティー・ガーデン)に落ち着いた。

レイ君の土産
レイ君のお土産 左:チェコの有名な画家ミュシャの絵皿  右:ハンガリーの手描きの絵皿


 去年の7月、大阪に住むこの青年から突然メールで人探しを頼まれ、手がかりはとある家族の写った2枚の写真。名前も住所もわからないのだそうだ。去年トルコにパックツアーで来たとき、トゥズ湖(塩湖)のほとりで、出会ったのだという。
 まあ、この手の依頼は断ってしまいたいのだが、なぜか一生懸命な願いを看過できず、結局自分もいろいろな人々の力を借りて、何とか家族を見つけ出し、ついにその家族に彼の意向を伝えることが出来たのだった。

 彼はそのため喜んで一念発起、トルコ語を自習し始め、とうとうこの春から11年勤めたという会社を辞めて、世界一周の旅に。北米、南米、ヨーロッパ、東欧と回り、トルコではいよいよギュネイドウ(南東部)に住むその家族に会いに行く、というのである。
 こうした経緯はすべてレイ君からのお願いメールで、私が常に電話で相手家族へ伝えてきた。見ず知らずの人であろうと頼まれるといやと言えなくなる私を、彼はどうやって探し当てたのだろう!?

 先方では行きずりのレイ君がそこまで自分達を思ってくれていたのかと驚き、また感動もして、来れば大切に客人としてもてなすが、どうコミュニケーションを取ったらいいのか困る、ぜひ一緒について来てやってほしい、と奥さんに再三頼まれていた。
 しかし、私も職業通訳、コーディネーターとして料金をいただいて暮らしている身、いままでこのレイ君の件に関して動いてくれた人々への謝礼や、電話代だけでもかなりの出費であり、さらに無償でそこまでは出来ないと、正直に言って断るしかなかった。

 チャイ・バフチェシにいる間に、奥さんのところに電話して、
「彼がとうとうイスタンブールに着きましたよ。トルコ語を少し勉強してきたというので、話してみてくださいな」とレイ君に電話を渡した。
 しかし会話はまったく成立せず、また私に替わると奥さんはため息をつきながら
「ケシケ、あなたが一緒に来てくれたらいいのに」ともう一度私に彼との同行を促すのだった。

 レイ君は「大丈夫、頑張ります。何とかなると思います」と元気なところを見せていたが、純粋な若者にありがちの、自分がひとすじに思いつめているがため、言葉の通じない人を受け入れなくてはならない相手の、困惑状態を考慮できないきらいがあった。
 彼は去年、仕事場の配置転換による悩みからうつ状態に陥り、トルコ旅行は友人に勧められた、いわば癒しの旅だったそうな。

 そうした折、たまたまバスが立ち寄ったトゥズ湖のほとりで、ふと見かけた家族の楽しそうな様子が彼の心を捉え、写真を撮った。
 ほんの数分の出会いだったらしく、互いに名前も名乗らずに別れ、日本に戻ったあと、「そうだ、この家族を探してもう一度会いに行こう!」と思いついたようである。

 それがレイ君に大いなる希望をもたらし、デプレッションから抜け出すことも出来た。
 世界一周とはまた大胆な計画を立てたものだが、あちらこちらで危ない目にも遭いながら無事トルコ入りを果たし、念願の人々に会った後、少しトルコ国内を旅して、8月にはヨルダンに向けて飛び、中東やインドや東南アジアにも行くらしい。

 今度のことはボランティアで彼のセラピーに一役買ったと思えばいいのだけど、インターネットの便利な半面、私みたいな阿呆は見も知らぬ人にEメール1本でこき使われる場合もあるから、ああ、クワバラ、クワバラ!

 なお、以前にブログでクワバラ、クワバラと書いたら、そのトルコ語は、何と言う意味ですか、とメールで聞かれたことがある。
 お若い方にはわからないかもしれないけど、雷や凶事を避けるときの呪文で立派な日本語ですよ、と答えておいた。
 日本人が日本語をわからなくなっているのね、あああ、クワバラ、クワバラ。




madamkaseのトルコ本犬と三日月 イスタンブールの7年(新宿書房)






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Last updated  2008年07月27日 19時22分42秒
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