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madamkaseのトルコ行進曲

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2013年08月06日
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【8月6日・火曜日】


 私はトルコでラマザン月が終わり、世間がバイラム(お祭り、日本の正月三が日に相当する)で楽しい休暇に入る8日から、日本から取材に見える新聞記者のコーディネーターとして同行、6日間働くことになっている。

 仕事があるのはありがたいことなのだが、先方の取材希望対象がちょうどバイラムの最中なので、「あいにく」「残念ながら」「不可能」ということばかりなのだ。

 私も早くからバイラムに入ることをお知らせしておいたものの、先方の取材予定の関係で日程の変更は出来ないとのこと、それゆえぴったりとバイラムの4日間に当てはまってしまったのだった。あとは月曜日と火曜日の帰国前の半日だけが普通の日になる。
 
 私がこれらを説明すると取材の内容に触れてしまうので、いまはブログに詳しく書くわけにいかないが、事前に根回ししておいた事柄の一つで、取材を受ける側が「引き受けたけどやっぱりバイラムは故郷に帰ることにしたので、悪いけどキャンセルします」などと直前の今朝、言って来たそうで、今回アシスタントとして一緒に動くオカンさんを唖然とさせた。

 そういうわけで今朝、すぐに私も代役を探しに出て、しかもそれに必要な道具立てをこちらが用意しなければいけなくなったのである。

 それに、日本の記者さんにも今日のうちに、スケジュールの詳細と経費見積を出してくれるように頼まれているので、それも書かなければならないが、ドタキャンした人の代わりを見つけないうちは、日程も変わってしまうことになりかねないので、外出から戻り次第作成します、とメールをしておき、12時半過ぎに家を出た。

 ところが約束の1時過ぎても訪ねる相手が自分の店にいなかった。結局2時半頃戻ってきたのだが、ちょうど私がその店に向かっていた頃、彼女の知り合いの日本女性が歩いていた路上で、飛びついて来た子供に一瞬のうちに金のネックレスを引きちぎられて奪われた事件が発生したというのだった。

 そこはスルタンアフメットの先のクムカプに近い路上で、彼女は英語が出来るのでその日本女性の現場検証に立ち会っていたのだそうだ。

「あらー、ちょうどよかったわ、加瀬ハヌム、あなた通訳として行ってやってくれない?」
 私は旅先で盗難事件にあった同胞に同情し、無論二つ返事で承知した。彼女も喜び、後で2人で一緒に警察に行くことにして、私の頼みを聞いて、取材に応じる代役を探してくれた上に、必要な道具を自分の店で調達してくれることになったのである。

 ところが顔の広い彼女にしても、おいそれと代役は見つからなかった。バイラム中でさえなければ簡単な話でも、トルコではバイラム中に働く人は滅多にいないのだ。何人にも聞いてくれたが、返事は思わしくないものばかり。
 そのうちに、団体の客が入って来て、目の回るような忙しさになってしまった。私の借りていきたい道具もまだ揃っていなかったし、代役になる人も見つかっていなかった。

 辛抱強く待つこと2時間半、5時を回ってようやく団体の買うものが決まり、私の借りたい道具も、応援に来た娘が団体の相手をしている間に、彼女が探し出してくれたのでほっとした。

 そこへ彼女がさっき電話しても出なかった人から電話がかかってきた。電車で少し行った駅の近くにいるらしい。すぐに呼ばれて30分後にはその人がやってきた。その間には警察からも早く来てくれ、と催促の電話、まことにはらはらしてしまった。

 でも、ああ、神様、最後の最後に「バイラム中でもいいですよ、ほかに人がいないなら私がお引き受けしましょう」と快く言ってくれる人をお送りくださってありがとうございます。
 私はすぐオカンさんに電話を入れ、安心するように言い、店の主の彼女はやっぱり店から出られなかったので、私1人が警察に行くことになった。

 タクシーを飛ばし、警察に急ぐと被害者の女性はそれでも明るい顔で出迎えてくれた。すでに調書は警察官の手で出来上がっており、ちょうど事件の起きた付近の監視カメラが犯行の瞬間を捉えていたとのことで、女性はずっと追跡されていたようだ。追い越して行き過ぎると見せかけて突然向きを変え、襲ってきたらしい。

 白昼、堂々と襲いかかる少年達。盗難品が戻るかどうかはわからないが、何よりもそうした状況の中で、女性が怪我をしなかったことと、腕にかけていた大型バッグをひったくられなかったことが幸いだった。その中にはかなりの現金の入った財布とパスポートなどがあったと言う。

 警官が、自分の書き起こした調書を少しずつ読み上げ、私が訳して女性に伝え、彼女が了承するとそれをパソコンに打ち込んで行き、最後に、調書の作成者であるその警官と、通訳の私、被害者の女性が全3通に署名して出来上がり、1通は海外保険会社に盗難証明書として提出するためのものだと言う。

18年前にトルコに来て以来、私も何度もスリ、ひったくり、家の前では強盗にも襲われたことがある。

 最近のように盗まれては困るもの(現金)などが全然なくなると、泥棒も身なりからして察しがつくのか、襲われたことはない。

 
 しかし、トルコに旅行で来る人、短期に滞在する人、日本人は特に、どうか気をつけてほしい。


 警察の用事が済むと、私は彼女の行きつけだと言うカフェに案内されてリモナータ(レモネード)をご馳走になったが、女性の滞在している地区はジプシーがいっぱい暮らしているかなりきわどい土地柄なので、お洒落な彼女の服装はそれでなくとも人目を引く。

 家を出るときはアクセサリーを着けずに行くことを勧めた。イスタンブールは治安はかなりいいのだが、滞在する人の心がけ次第で治安の悪い地区にしてしまう場合だってあり得るのだ。

 わが家からちょっ遠いところなので、タクシーを飛ばすのももったいないし、私は国鉄の電車とトラムワイを乗り継いで、トプハーネの駅からボアズケセン通りをえっちらおっちら上った。


eki  
19時46分発のシルケジ駅行きが見えてきました。早く家に帰りたいよ~。

banryo tren  
これがこの駅の乗降客のすべて。さびしいなあ・・・



 家に帰りついたらもう8時半。3時までには帰ってくるはずだったから、いろいろ自分のせいではないことで、多忙な一日の貴重な時間を失ったことは残念だが、何よりも被害者の女性がいざの時、駈けつけてくれる日本人がいることを知って、ほっとして喜んでくれたのがよかった。

 私はかつて、スルタンアフメットの男達と悶着を起こしたり、あるいは盗難に遭った日本女性のために、数回もその警察に行ったことがあるし、近年ではあの韓国娘レイラのためにもその警察の留置所に、親ごころで洗い替えの服など持って通ったものである。



 とにかく大急ぎで猫の餌を配り、自分も何がしか食べ、約束の記者さんへのスケジュール・タイムテーブルを書き始めた。なぜそんなぎりぎりになったかと言うと、日本からもなかなかOKの知らせが来なかったからである。

 何時間もかけてスケジュールを完成させ、それにかかわる全出費の見積書も作成、居眠りしながらも明け方2時間仮眠を取っただけで、5時にまた起き出し、相手への約束より少し遅れたが、日本の7日午後2時(トルコ時間朝2時)までには送信することができたのだった。






   かに座さそり座いて座
かに座さそり座いて座



madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)                      




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Last updated  2013年08月08日 19時39分27秒
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