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カテゴリ:トルコと日本と世界の出来事
【4月12日・日曜日】 昨日の夕方岡崎さんは、咳をし過ぎて息苦しくなった陽子さんを、急遽アメリカン・ハスターネシ(アメリカ病院)に診察に連れて行った。 粘液検査の結果、インフルエンザのウイルス菌は検出されず、普通の風邪であることが判明した。ひどく咳が出るのは気道に傷がついているからで、岡崎さんも同じ症状と診断され、2人がインフルエンザにかかった疑いはなくなった。 陽子さんは去年7月末からずっと、夫唱婦随で旅から旅を回っており、そうした蓄積疲労や体力消耗の状態であったため、枕から頭を上げられなくなってしまったのだろうと思われる。 権威ある病院の検査の結果なので、7時少し前、岡崎さんから報告を聞いた私もホッと一安心することが出来た。陽子さんは疲労回復剤や鎮静剤を入れた点滴を2時間くらいかけて注入し、少し元気を取り戻して10時を回る頃帰宅したのだった。 さて、実はちょうどその頃わが家では来客があり、美由紀さんと美樹さんが先日の日曜日の美由紀さんの誕生会のお返しも兼ねて、私達風邪引き3人組を慰問に来てくれたのだった。 あいにく病院に行ってしまった岡崎夫妻はいないので、私は晩餐の支度をして3人だけで夕飯を食べることにした。陽子さんはもう3日も何も食べていないし、家にいるにしても食卓には加われない状態だったが、美由紀さんも美樹さんも、わが家に到着早々、私が岡崎さん夫妻のインフルエンザの心配はなくなったことを告げると、心から喜んでくれた。 岡崎夫妻は不在だったので、3人で食べました。 主菜はビーフ・ステーキ、ナスのカレー味シギ焼き、ほうれん草のおひたし 手前はワンタンスープで、このどでかいイチゴは、甘くありませんでした。 憂いが一つ消えたのは良かったが、私達の話題は、日増しに深刻さを増してきたトルコのツーリズムの危機について、に変わった。 あの人質事件以来、トルコ自体が危険な国とみなされ、あろうことか、日本でもそのように喧伝されているようで、トルコへの観光客がばったりと途絶えてしまい、グループの大半はキャンセル、個人旅行もまったく期待の出来ない状態で、大きな旅行代理店も一般の小売の日本人向け土産物店も、かつてない存亡の危機にさらされていることだった。 「平和なトルコと、内戦真っ最中のシリアの区別など、遠い日本では関係ないのね、同じだと思われているのね、と極めて落胆せざるを得ない思いが口をついて出る。 どうなるのだろうか、トルコのツーリズム、仕事のなくなった日本語ガイドさん達、買いに来る人がいなくなった土産物屋さん達。賃金カットに怯える店員さん達、早く世の中が元に戻って欲しい、過激派組織ISのような怪獣より恐ろしい集団は消えて欲しい、どうしたら消えるのだろう、これも人災に違いない。 余りに問題が大きすぎて、思っても思っても何の足しにもならないもどかしさ。これはきっと、個人の考えなど及ぶべくもない、地球全体の、全世界の問題なのかもしれない。 アントニーナ・アウグスタ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015年04月13日 01時37分59秒
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