夢みるきのこ

2023/10/02(月)08:46

エレーナ・バーエンガ ルースキー・シャンソン

ジャズきのこ(81)

 ペレストロイカ以後のロシアのポップ・ミュージックは21世紀に入ると完全にアメリカナイズされてしまいラップミュージックが主流となってしまったが、私がソビエト連邦国家が崩壊し、ロシア連邦に移行する際の橋渡しの役割を果たした歌手として注目していたのはヴィーカ・ツィガノーバだが、その後「百万本のバラ」で日本にも知られることになったアーラ・プガチョワの後を継ぐように現れたのがこのエレーナ・バーエンガだった。一聴して虜になった私は、「追っかけ」といっても、日本からは常に遠い存在でしかないロシアで追っかけるわけにもいかず、CDコレクションのみであるが、7~8枚は集めた。ペレストロイカ以後確立したルースキー・シャンソンの歌手である。ルースキー・シャンソンとはロシアのシャンソンというポップスのジャンルで、フランスのシャンソンとは別物のペレストロイカの産物でもある。  ロシアン・ポップスは、ロシアンロックの伝説的存在のセルゲイ・クリョ―ヒン(彼は日本キノコ協会で我が国に招待する約束を取り付けたが、彼の急死により断念を余儀なくされた)は別格にしても、アレクサンドル・ローゼンバウムとミハイル・クルーク、そしてこのエレーナ・バーエンガだけで充分と思っている。いまではYOU-Tubeですべて聴くことができるので視聴してもおそらく損はない歌手たちである。ロシアといえばロシア民謡しか思い浮かばない時代は早く終えるべきだ。でないとロシアという素晴らしい文化から光年的に遠ざかるだけに終わってしまう。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る