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前回よりQUASARのコンサートで私が印象に残った思い出深い内容を書き始めたのだが、コンサートの順番ははっきり言って覚えていないので話が前後してしまうのはご了承ください。
私がTONYPANDY http://en.wikipedia.org/wiki/Tonypandyという、ある地域の名前を耳にしたのはいつもの練習のあとだった。 キースの話に寄ると、QUASARは過去に何回もこのウエールズの小さな村でコンサートを行いかなり人気があったらしい。 加えてデイブの話では、ウエールズはへヴィメタルの聖地らしくオジー・オズボーン等もTONYPANDYで良くコンサートを開いていたらしいとの事だった。 この頃までにはQUASARは、最初にNORFOLKまで行った時のバスは売り払い中型のトラック(良く佐川急便が使っているような少々大きめのトラック)にギター、ベースそしてドラムやPA機材を積んで移動するようになっていた。 このトラックを買う時にちょっとしたエピソードがある。 ある時、キースが私に「機材を運ぶトラックを見に行くんだけど、とっち一緒に来てくれないかな?」と言われ、当日キースと確かエレファント&カーソル(Elephant&castle)周辺だったように思うがトラックを見に行った時の事である。 相手は、中年夫婦でやたらと我々に愛想が良く、その時のキースの服が白い縦襟のシャツと黒っぽいジャケットの襟を立てているので確かにその中年夫婦の言うように彼がVicar(牧師)に見えるのだが、最初にキースにあった時から夫婦はキースに「ねえ、あなたはVicarに見えるけど本当は牧師さんなのでしょう?その恰好は絶対に牧師に違いない。」といって聞かなかった。 最初は、軽く否定をしていた彼もその夫婦が余りにもしつこく言うのでその内に面倒になってしまったのか否定をしなくなった。 実際にトラックの売り買いの段階になってもキースの専門的な質問に、「我々は牧師様をだますようなことは一切できない。」等と言って来るので、結局そのトラックを買うことに決めてお金を払い車両の所有者を示す証明書を受け取り、2人でトラックに乗り込み家路に向かった。 途中でキースが運転中に突然「くそっ、だまされた!」と言い出した。 私は「どうしたの?」と聞くとキースは「あいつら俺にポンコツを売りつけやがった。」みたいなことを言いだした。 彼の話によれば、トラックを運転してみて初めてこのトラックのコンディションがいかに悪いかが分かったらしいが、あの夫婦はキースを上手いことおだてて彼が試運転をしないでトラックを買うように仕向けたらしい。 私は、キースの話を聞いて万能の彼をまんまとだませるあのような夫婦がいる事に、イギリスの詐欺社会の深さを知り驚いた、と同時にいつもクールなキースがだまされる事もあるんだという事実は珍しくもありそしておかしかった。 その後、相変わらず万能の能力を持つキースは、あの欠陥だらけの車を一人でちゃんと乗れるように改造したのもすごいと思う。 コンサートの日の朝、私はいつもの様に車でキースの家に行き寝ぼけ眼で入れてもらった紅茶をすすりながら彼の用意が出来るのを待っているとデイブとトレーシーがやってきた。 機材をトラックに乗せて私はキースの運転するトラックに、トレーシーはデイブの運転する乗用車に乗り込みウエールズのトニーパンディに向かった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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