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息子は無事に入院したようだ。
今日の午前中は麻酔科の診察だったが、彼は興奮しているのか、それとも不安のせいなのか、とにかくハイになっていて、配偶者に一発どつかれたらしい。 そして例によって不要な発言。 過去の病気の事を聞かれた時に、配偶者が4歳の時に鎖骨の骨折と答えた。 「ふ~ん、そんな小さい時に骨折したのですか」と担当医が言った時に、彼のひと言。 「父ちゃんに蹴り倒されて折れたんよ」 そして追いかけてもうひと言 「カズも、肘と足の指の骨にヒビが入ったよ。」 あたりには重苦しい空気が漂って、少しの間沈黙が流れたと言う。 「はは、まるで虐待みたいですね」と配偶者が引きつった笑いで応答して、少し空気が和んだみたいだ。 ボクは絶対に虐待オヤジだと思われたに違いない。 誤解である。 蹴り倒したのではなく、遊んでいて足を引っかけて転がしたら、打ち所が悪くて骨が折れたのである。 カズに関しては、PCに夢中になっていた配偶者の横で、椅子に登って遊んでいて落ちて上腕骨にヒビが入ったのであり、息子が追いかけ回して遊んでいて転び、足の親指の骨にヒビが入ったのである。ボクは全くの無関係である。 言葉は誤解を招くので正確に! 夕食の後、娘とカズを連れて陣中見舞いに行く。 2泊3日の簡単な手術だし、もう行かなくてもええか・・と思っていたけど、やっぱりそれじゃ気が咎めてね。 彼はやっぱり心細かったみたいで、みんなが来たのを喜んでくれたみたいだ。 しかし、その反面既に入院生活を楽しんでるみたいで、レンタルテレビのカードを買い、視聴覚室でビデオを大量に借りてきて、今日の昼頃からはテレビ三昧だったらしい。 消灯台の扉をアチコチ開けて、これが洗面用具でこれが着替えで、これが・・と逐一説明してくれるのには参った。 手術は明日の11時頃かららしい。麻酔のリカバリーも含めても1時間ぐらい、手術そのものは20分ぐらいだそうだ。 腹腔鏡を用いた手術はここ7年ぐらいで普及した物で、長期の予後(再発など)はまだわかっていないが、約300例の施行があり、ノートラブルで再発もゼロと言うことなのでまあ安心だろう。おまけに徳島県では手術に対して助成金が出るらしい。これは手続きをしておこうと思う。 <音楽数珠繋ぎその1> ちょっと新しい試みで、どうせ音楽を書くのなら、前回の音楽の話に関連した物を次の回に書くという数珠繋ぎをやってみようと思う。これは漫画、「鳥獣草魚」で斎藤なずながやった手法である。この漫画は短編集だが、前回脇役で出てきた人が、次の回の主役になっている。そして鳥や動物、草、魚などが狂言回しで使われている。名作である。 で、今日は最初と言うことで、トップに置いたジャケットのアルバムを。長谷川きよしの93年の作品「Acontece」(アコンテッシ)である。 綺麗な色彩のジャケットでしょ。大人のムード満載である。 このタイトルは、生きる、生じる、実現するなどの意味を持つポルトガル語である。人生には誰の意志でもなく、ある種宿命的にそうなっていく・・と言う類の事がたくさんある。ブラジルではそれをアコンテッシと表現するらしい。 タイトル曲は愛し合う二人の間に突然起きた気持ちのすれ違いを歌ったラブソングである。 ブラジルのエスコーラ・ジ・サンバの老舗マンゲイラの重鎮であるカルトーラの名曲に長谷川きよしが歌詞を付けて歌っている。 タイトル曲以外も、彼のオリジナルを中心に愛の歌が詰まっている。ジャズ、ロック、サンバ、タンゴなど、種々の音楽のセッションを重ねるうちに出会った3人のミュージシャンとのコラボレイションで、ラテン系のフレーバーを持つ曲が沢山詰まった名盤だ。 僕の一番好きなのは6曲目の「OBLIVION(忘却)」と言うタイトルのバラードだ。 これはアルゼンチンタンゴの巨匠、アストラル・ピアソラの曲である。もちろん日本語の訳詞がつく。 FEBIAN Reza PANEのピアノと吉野ひろしのベースの抑制の利いたバックが彼の朗々とした歌をもり立てている。夜の酒場で向かい合う二人が、グラスを傾け愛ながら見つめ合う、そんなシチュエーションにピッタリの曲である。 長谷川きよしさんは、古くから活躍している盲目のミュージシャン。フォークソングの分類にされたりしているが、彼の弾くギターはラテン、フラメンコなど影響が強く、決してフォークだけの範疇に収まるものではない。 有名な曲はこのアルバムでも再演されている「別れのサンバ」や、野坂昭如が歌った「黒の舟歌」でしょうか? 井上陽水の麻雀仲間であり、話の特集の矢先泰久編集長とも懇意だったように思う。当時の言葉で言えば、結構サヨクテキな人と思われていたのじゃないだろうか?(実際のところは知らない)。 トラックバックした幻泉館さんのところでは、「心中日本」と言うシングル盤が紹介されている。この曲はタイトルがレコ倫に引っかかったらしいが、それならと言うことで「心ノ中ノ日本」とタイトルを変えて陽の目を見たそうだ。 そんな話を聞くと、そのユーモアと不屈の精神に思わず1本!と言いたくなるではないか。 「心中日本」はどんな曲が知らないが、いつか聞いてみたいなあと思っている。 このアルバム、実は廃盤らしいが僕は2枚持ってるんだよね。その封を開けてない1枚を実は40000のキリプレにしようと考えていたけど、ぼーっとしてるうちに過ぎちゃったんだよね。さあ、どうしようか思案中。やっぱり廃盤だから予備で自分が持ってようかな・・なんて思いながら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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