「水がイッパイで古い家があるところ。」ってど~~こだ!
さてさて・・・今回は・・・中国ネタで。。。もう1年以上前・・・私は出張で上海を訪れておりました。仕事はほぼ片づき・・・さて・・・何をしようか?と思っていたある日の日曜日。上海娘Yちゃんからお電話。「ねえ~?仕事終わった??今日、暇???」と彼女。「観光に行こう!」とのお誘いです。「どこに~?もう豫園はもういいよ・・・案内できるくらい行ってる。。。」豫園は観光の定番ざんす。「違うよ!朱家角!」「?」朱家角と中国語の発音で言われても・・・解りませぬ。「古鎮よ。」「コチン????」なんだそれは。聞くと・・・上海に割と近い場所にある風光明媚なところらしい。「水がイッパイあって、古い家があるところ。」という説明でございました。そんなナゾナゾのような事を言われましても。。。でも・・・暇だから・・・「行く~~~~~~~~~!」と彼女の計画に乗っかった私です。タクシー運転手と交渉し・・・一日借り切って・・・私たちはそこへ向かいました。車の中で、漢字を書いてもらうと・・・「ああ!朱家角か!」日本のガイドブックにも必ず載っている有名な観光地です。水郷というのか・・・掘り割りと古い町並みの残る場所らしい。ナルホド。「水がイッパイあって古い町並みがあるところ」ってわけね。笑。彼女はもうすでに一度行った事があり「そこは美味しい料理があるよ。 水田に住む、ウナギのような魚が美味しい!お昼はそれを食べようね。」とのこと。水田に住む・・・ウナギ????まあ・・・良い。行って見るべし。朱家角は・・・思った以上に広く・・・思った以上に古めかしく・・・思った以上に『観光地』でした。笑。確か・・・入るのに入場券のようなモノを買った気がする。ある意味、ちょっとテーマパークっぽいです。笑。でもね~楽しいんですよ~。小さな道の両側は、古いお家がぎっしりと立ち並んでいて・・・それぞれの軒下で土産物や食べ物を売っているのです。ちょこちょこ買い食いしながら歩くのは楽しかった~♪Yちゃんはそこで「これ、家族にお土産」と・・・揚げたカエルに甘辛タレをからめたモノを購入。私は、見たこともないような中華なお菓子をしこたま購入。(←持って帰って人に配ったケド・・・どれも不評でやんした。。。)食いしん坊な私たちにはもってこいの場所ざんす。笑。食べてばかりじゃ無いですよ~。お寺を覗いたり・・・資料館のようなモノを覗いたり・・・結構オモシロイ。川沿いをブラブラしていると・・・あるお寺の前で・・・何やら小魚を売っている・・・。『なんじゃらほい?』のぞき込むと・・・何やら小さい魚や金魚でございます。見ていると、それを購入した客は・・・それを川にザバッと放しているのです。もしかして・・・放生会??Yちゃん曰く・・・「この魚を川に捨てると、良いことがあるようです。」とのこと。どうやら当たり。でも・・・笑。Yちゃんよ・・・。捨てるという表現はいかがなモノか?放生会は「万物の生命をいつくしみ、殺生を戒める」という意味があるんですぞ!笑。捨てるなんて言うでない。放しておるのだよ。。。「私たちも買って捨てましょうか?良いことがあるかもしれませんよ。」とYちゃん。やることは同じだけれど・・・「買って捨てる」という表現はやはり心が痛いのう~。笑。まあ・・・でも確かに・・・小魚を買って・・・それを川に捨てる(放す)んだけどさ。「よし!やろう!私、どうせなら金魚がイイナ~♪」と言うと・・・「金魚は若干高いみたいです。」と言う。。。オイオイ・・・。魚によって価格が違うんかい!笑!!!何度も言いますが「万物の生命をいつくしみ、殺生を戒める」のが放生会です。う~~む。「じゃあ・・・いいや。ジミな魚の方で。。。」考えてみたらその方が私にはお似合いだわ。見ると・・・お魚ちゃん・・・若干・・・元気も無い。気の毒にのう~。狭い器に閉じこれられて・・・きっと皆、金魚ばかりを放すのね。もしかしたらこの子は、もう何年も売れ残っているのかもしれませぬ。(←そんなワケ無い。)ああ・・・ジミなばっかりに売れ残る。耳が痛い話だの。そうだ。あなたを・・・スイミーと名付けましょう。(←このあたりから妄想入ってます)レオ・レオニの書いた『スイミー』は海のお魚・・・。あなたは川魚だけどまあいいわ。スイミー、気持ちはイタイほど解るわよ!この私がっ!!!あなたを広い世界に!!解き放ってさしあげてよっっ!!!!「スイミー!!お行きなさいっっっ!!!」ザバッッッッッ!私は川岸から、思い切りその器を傾けました。私の隣でも5~6人の中国人がそれぞれ一斉にに器を傾けておいでです。ザババババ!「仲間と一緒に広い世界で生きて行くのだぞぅ~~!達者で暮らせよ~~!スイミ~~~!!!」心の中でそう叫んでいると・・・私のすぐ隣で・・・ジャバジャバと音が致します・・・。フト見ると・・・隣でおばちゃんが・・・・とてもでっかい網を・・・水中で何度も振り回すと・・・ジャバジャバジャバジャバ・・・・・・・ザババ~~っと引き上げておいでです。。。中には・・・ぴちぴちと・・・小魚ちゃん達が。。。そう。放した魚はそこでまたキャッチされていたのでおじゃる。。。ぬぬぬ。魚を放す為に売っているので、どこかで捕獲してきたことには変わりないのですが・・・しかし・・・こんなに近くで捕獲しなくてもね~。笑。でもここで捕まえるのが一番たくさん捕まえられる方法ではありますね。さすが中国。合理的。じっと見ている私をよそに・・・おばちゃんは黙々と魚を容器に移し替えておいででした。。。その網にスイミーちゃんがいたかどうか・・・それは解りませぬ。なにせジミな子だったもんでねぇ。笑。一体どれがスイミーちゃんだか区別も出来なかったのでございます。無念。くどいようですが・・・放生会は「万物の生命をいつくしみ、殺生を戒める」という意味があるのでございますよ。うふふまあ・・・いいや。スイミーは賢い顔をしたジミな魚だったのできっとあの網には引っかかって居なかったはず!と思おう。じゃないと浮かばれないわ。。。頑張れスイミー!ジャスミンも、広く大きな世界を目指して頑張るからね~~~~~。笑。何となく、しらけた気分のままその場を離れ・・・遅めの昼ご飯を食べに向かった私たちでございました。ちなみにお昼ごはんは・・・ザリガニ料理とYちゃんが言っていた『水田に住んでいるウナギ』の料理でした。水田に住むウナギというのは、所謂『田ウナギ』(=どじょうの太いの)のこと。日本人は苦手な人が多いカモ。だって。。。ぬめぬめしたままブツ切りで料理してあるから。笑。美味しいんですけどね。上海市中心で食べる田ウナギは、ぶっとくて・・・なかなか迫力があるんですが朱家角のは細身でイカニモ天然モノ!という感じでしたよ。ただ切らずに一匹一匹がそのままの状態で出てくるので、ある意味迫力はございます。Yちゃん曰く「田ウナギは、こういう細身のヤツの方が美味しいんデス」とのことでした。勿論・・・「生命をいつくしみ」ながらありがたく完食。ザリガニさん。田ウナギさんありがとう。朱家角。楽しかったデス!上海から日帰り出来るので、上海旅行へ行かれた際は是非足をのばしてみて下さい。でも放生会は・・・やめといた方が良いかも。