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新年あけましておめでとうございます。 今年も「生涯学習」に励みましょう。「知らないこと」を何とか自分の人生に取り込み、人生を充実させる、そんな意気込みで新年をスタートしたいものです。 年末にクリスマス、新年に神社に初参り、結婚式はキリスト教式、葬式は仏教と日本人の宗教意識は混乱しています。宗教意識はゼロの状態です。外国人に「あなたの宗教は?」と問われると「無宗教です」としか答えられない。外国人には、これは「生き方がない」と聞こえてしまう。高校までは、ほとんど「宗教」についての科目がないので、なんにも知らないで世の中へ出てしまう。親族が亡くなって、さて葬式の段になると、「うちは何宗か」とあわてる。外で宗教の誘われると、簡単について行ってしまう。あやしい新興宗教がポストにお誘いのビラを入れる。投票用紙ねらいの政治的宗教もある。中高年世代になると、葬儀出席の割合が高くなる。この葬式の8割くらいが仏式である。坊さんがなにやらわからないお経をとなえ、足のしびれを我慢して終わるのを待つというのが葬儀の印象である。 中高年に必須科目が「仏教」であることはわかるが、書店で「仏教入門」という本を買ってきて読んでみるものの、さっぱりわからない状態である。さすが新興宗教は「誘い」がうまく、たいていのテキストは優しく書かれており、この宗教を信じると、人生が確立し、こんな利益があると、いつのまにか大金が入り、家が建つような幻想に巻き込まれてしまう。商品販売の営業トークである。人物が目の前に来て説得されると、コロッと騙されてしまう。これを宗教業界の用語で「折伏(しゃくぶく)」という。われわれが宗教に無知であることを狙って、仕掛けてくるのである。 それなら、「仏教とはなんなのか」を本式に学べばいいだけだ。ここでお勧めなのが、宗門立の高校で使われている「仏教」の教科書である。これは一般でも入手可能である。わかりやすいテキストだ。 浄土真宗系では「高校生からの仏教入門」(本願寺出版)。京都の西本願寺の境内には大きな書店があり、仏教書がずらりと並んでいる。その書店の裏には本願寺出版という出版社の建物がある。出版伝道が重視されているようだ。この本は一般の書店でも扱っている。店になければ注文すればいい。釈尊伝と親鸞伝の二部構成で、一通りの説明の後、さらに詳しく「補講」がついている。さらに勉強したい人のための参考文献が入っている。 禅の曹洞宗系では「仏教概論」がある。140ページくらいのテキストだが、仏教の要点が見事にまとめられている。釈尊の教えの核が「四諦八正道」と「三法印」だが、ごちゃごちゃ説明されているうちに、一体なんのこっちゃ、とわからなくなるところであるが、この本は、一刀両断である。あとは自分で考えろ。さすが禅宗である。 座禅のやりかたの説明があるが、これでは初心者にはわかりづらい。座禅は実践修業であるので、指導者にしたがって習った方がいい。 下記の「寺子屋ブッダ」で「イス座禅」を指導している講師がいる。足がしびれることもないし、棒でひっぱたかれることもない(ちょっと筆がすべった。禅僧は「この警策は眠気防止と肩こり解消のためのもので、こころに「活!」を入れるためです」と説明する)。ただ、この本は一般の書店では販売していない。曹洞宗宗務庁(東京都港区芝2-5-2 電話03-3454-5411)の発刊で、東京都にお住まいの方は直接、訪ねて購入するか、ネットで宗務庁を出し、ここで注文し送ってもらえる。850円という安い値段であるが、代引きしか取り扱っていないので、送料、手数料がかかり、定価の倍くらいの値段になってしまう。仏教を勉強しようとする人にとって価値ある本である。大学レベルのテキストでわからなければ、このテキストにもどり、要するに、こういうことだ、とわかる虎の巻として使うといい。 寺子屋ブッダ
お寺で学ぶことができる情報提供。仏教入門、ヨガ、マインドフルネス、イス座禅、禅とお茶など様々なイベントが全国で行われている。お近くの寺子屋を探してみたらどうだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.01.07 13:54:17
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