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健康診断で運動不足を指摘されるが、さてどんな運動がいいか、悩むところである。今更ジムやスポーツセンターへ通うのも面倒だ。ぐずぐずしている間に時間は過ぎてゆく。こうして怠惰な習慣は重なっていく。 書店で「死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい」という文字だけが表紙に書かれている本を見つけた。ご丁寧に「死ぬまで歩く」に赤い波線が引かれて強調されている。なんとも手抜き本の見本のようなものだけど買ってきた。著者は小林弘幸順天堂大学医学部教授。幻冬舎発行、1000円である。1時間で読めてしまう。本としてのコストパーフォーマンスは低い。本命はスクワットで運動不足が解消されることである。高価格のスポーツジムへ行くより断然お安い。 小林教授は健康本を大量に出されている。新聞の広告に出ているし、書店に行けば、小林教授の名が出ている本は簡単に見つかる。ところが、この本の冒頭は「医者の不養生」の告白から始まる。「咳が止まらず、まともに呼吸ができない」状態に陥ったのである。病名は急性咽頭蓋炎(きゅうせいいんとうがいえん)、咽頭蓋が急に腫れることで気道がふさがれ窒息する症状である。これがスクワットとどういう関係があるのか不明であるが、ともかく健康であることの重要性に気づいたというわけである。そこでやったことはエレベーターやエスカレータを使わず、階段を使って足を鍛えるという方法。最初はきつかったが1週間くらい続けると7階くらいは楽になった。階段を使って調子が良くなったので、もっと効率的に足腰を鍛えるにはスクワットがいいという結論に達した。 スクワットとは、「しゃがむ」運動である。簡単すぎて、今まで「正しいフォーム」など誰も教えてくれなかった。ほとんどの人は自己流でやっていることに気づいた。大学にはスポーツの専門家は大量にいる。順天堂大学には正月の箱根マラソンの選手もいる。練習方法を、その方から聞けばいい。「正しいフォーム」はあった。それも重要なのは50歳以上の中高年に向いたフォームの探求だった。この本では、まずイスにつかまって5回から始めるやり方を紹介している。次が壁を使って背筋を伸ばす方法が説かれる。ブログ下のURLはユーチューブでのスクワットを見本として出すが、こちらは背中を傾けている。ここが小林教授のものとは違う。 それとスピード。小林教授は、腰を下げるのに4秒、上げるのに4秒と超ゆっくりを勧めている。ゆっくりやると相当きつくなるような気がするが、これは自分の体と相談しながらやる方がいい。この本のメリットは何かといえば、スクワットを続けることの医学的意味を教えていることである。ジムのトレーナーはフォームを教えることはできるが、体にどういう影響、効果を与えるかは教えてくれない。小林教授は「スクワットには、足腰を鍛えるだけでなく、免疫力向上、認知症予防、尿漏れ防止、便秘改善、心を前向きにする作用など、驚くべき効果が隠されている」という。こういう医学的効用を知りたい方は、この本を読んでいただくこととして(これは運動を続ける動機、バネになる)、どんな運動でも同じだが、この簡単なスクワットでも毎日、朝夕やることが運動効果を期待するには、必要である。 毎日、朝夕、定期的にするのも面倒という方に「ながらスクワット」というやり方を提案したい。まず、正しいフォームを本や下記URLで確認する。ポイントは膝を90度以上曲げないことである(ここが要点。なぜなのかは同書で確認して欲しい)。太ももと地面は平行の状態で止める。スピードは自分に体にあった状態を試みながら探求する。そして何かの待ち時間をスクワットタイムとして使う。トーストの焼きあがるまでの時間、パソコンの立ち上がるまでの時間、道路を渡るときの赤信号の待ち時間、バスや電車の待ち時間、一日の中の待ち時間をスクワットに使う。一日に3~4回はあるはずである。待ち時間を有効に使う「ながらスクワット」を本日からやってみてください。
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最終更新日
2018.03.11 13:52:35
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