ファニーズ=ヴァローラム
ファニーズ=ヴァローラムは共和国末期の元老院議長を務めた人物だ。正確に言うと共和国最後の元老院議長パルパティーンのひとつ前の議長である。彼は良識派の政治家で、穏健派であった。しかし彼が生きた時代はあまりに激しく、彼は不幸の人であったかもしれない。ヴァローラムが議長を務めるには銀河の暗雲はあまりに大きかった。共和国の政治は今や官僚に牛耳られ、彼にはカリスマ性、指導力がなかったのだ。 ヴァローラムは様々な元老院議員からの言われない中傷や疑惑をかけられ、メディアのそれに乗じた報道の前に右往左往して醜態をさらした。通商連合がアウターリムで勝手に行動し始めたのを知って同僚のパルパティーンの意見を入れて通商連合に自由貿易関税をかけようとしたときにはニモーディアンと彼らと利権でつながる多くの議員の反発にあい、さらに立場を悪化させてしまった。ヴァローラムに通商連合がナブー侵略を謀っているとの情報を伝えたジェダイ・マスターのアディ=ガリアはこの通商連合の動きになにか裏があると伝えていた。ヴァローラムは実態をしるためナブーにクワイ=ガンとオビ=ワン・ケノービの二人のジェダイを特使として派遣した。しかし通商連合はナブー侵略を開始。ジェダイはナブー女王アミダラを救出してコルサントに帰還した。アミダラ女王は通商連合の侵略を元老院で訴える。ヴァローラムアミダラの訴えに答えたかったが、彼にはもはや権力はなかった。通商連合とつながる官僚達が共和国の実権を握っていたからだ。アミダラの訴えはただ意味のない討論にすり替わってしまったのだ。 重大事件に対してなんの対策もできないヴァローラムと元老院議会に失望したアミダラ女王はナブー選出の元老院議員でヴァローラムの同僚、パルパティーンの意見を聞いて議長の不信任動議を提出し、ヴァローラムは議長の座を去ったのだ。その後共和国元老院議長にパルパティーンがついた後もしばらくはヴァローラムも政治にたずさわっていた。クローン大戦が勃発すると難民救済運動に参加していたのだ。戦争を理由に権力を次々と拡大していくパルパティーン議長。16ヶ月後にヴァローラムはコルサントに帰還してベイル=オーガナー議員と会談する。彼はオーガナーの船が海賊団に襲われた事件の裏にパルパティーンがいると感じていたのだ。そして権力拡大を続けるパルパティーンを見て自分がパルパティーンにはめられたのに気づいたのだ。だが彼はもう政治に関わる気はなかった。一人余生を送ろうとに乗り込み、コルサントから離れようとした。だが彼の乗った船は離陸直後に爆発。ファニーズ=ヴァローラムは帰らぬ人となる。その後元老院にファニーズ=ヴァローラム記念碑が立てられ、彼の功績は讃えられることとなった。