カテゴリ:仕事の話
今朝、第一現場のトレーの中に1枚の案内が入っていた。我が社の労務担当部局から送られたコピーで、来週の火曜日にある県警備業協会総会の席で、表彰式を行うため出席を求めるものだった。以前上司からこの話は聞いた。だが受賞論文が自分の予想と異なっていたのには驚いた。論文のテーマは職場の労働災害防止に関するもので、1位と2位の方は警備員の研修担当者、つまり本職の方のようだ。
別途提出した論文のテーマは例年同様「信頼される警備員とは」で原稿用紙4枚分。前回は東北地区第2位に入賞し、今回も気合を入れて書いた積りだった。それに原稿用紙6枚分の労働災害のテーマは、本来パートタイマーの警備員には無理な注文。だからもし入賞するとすれば、当然「信頼云々」の方だと思い込んでいたのだ。 「信頼云々」の論文には会社にとって不都合なことも書いた。昨年の夏以降3か月間第2現場で行った時間外勤務の実態と、趣味のウルトラマラソンで疲労骨折や腱鞘炎になったことだ。論文は「責任感」と言うテーマで貫き、その例として挙げただけなのだが、私の勤務の実態を把握してなかった係長や所長は、さぞ驚いたことだろう。 200km超級のウルトラマラソンのことなど知る由も無い上司達にとって、過酷なレースで生じた疲労骨折のまま勤務に就くなどは、とても信じられないことに違いない。疲労骨折など3週間走るのを休めば自然治癒することなど想いもよらないはず。まして2日間眠らずに走って、幻覚や幻聴を体験したと書けば、驚くなという方が無理。 私にすれば過酷な残業に耐えながら本来の警備業務を全うしたパートタイマーの存在を会社の首脳に知ってもらえれば十分だった。我が社では論文の執筆は予め特定の者に依頼しているようだ。だから依頼された2つの論文を期日までに書いて提出するだけでも名誉だし、まして入選となればむしろ会社にとって名誉なのだとか。副賞は1万円分の商品券になるはず。 ところが話はこれで終わらず、第1現場の管理会社宛てに提出した「安全標語」が、東北支社で主席となり、本社に送付された由。本来は管理会社内の行事で、私達警備員は「協力会社」と言う立場で応募しただけ。それが安全管理のプロを押しのけて主席となったのだから意外だった。 これまではほとんど「俳句形式」の標語を提出し、全員に配られる千円の図書カードが嬉しかった。今回は方針を変え「短歌形式」で6つの標語を提出した。最初から入選は無理と諦め原稿も捨てた。だからどんな標語だったかも覚えていない。こちらの副賞は現金とか。選考する支社長が人事異動で代わったのが良かったのか、短歌方式に変えたのが良かったのか入選の原因は謎だが、太っ腹な管理会社に礼を言いたい。 第1現場の勤務後に1時間清掃夫として働く現場が4月以降未定のままだ。それでも正規分の手当をもらっているのは、ひょっとして「握り潰された論文」の代償ではないか。つまり会社にとって不都合なことを書いた論文を、県の協会に送付しなかった代わりに私に「ご褒美」をくれたとは考えられないか。もっとも年間約2週間分の有給休暇を行使しないまま捨てている私には、その代償とも思えるのだが真相はどうなのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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