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マックス爺のエッセイ風日記

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2017.03.02
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歩く人足跡 昨年11月末のこと、私は街へ行った。ある女子大の創立130周年記念展を観るためだった。催し物の一つにこの詩画展があることを知り、是非とも観たいと思ったのだ。展示そのものはさほど感銘を受けなかった。作品の数が限られていたからだ。それに会場内は撮影禁止。それでどのようにこの詩画展を紹介すべきか今まで迷っていたのが真相だ。


             

 これが画家であり詩人でもある星野富弘だ。優しい言葉の詩が添えられた花の絵などで有名なので、一度くらい名前は聞いたことがあるだろう。だが彼は普通の画家、普通の詩人ではない。重い障害を持った、ほぼベットに寝た切りの障害者なのだ。だから絵筆を口にくわえて絵を描き、詩を書く。なぜそんなことになったかを私が書くよりも、彼の略歴を紹介しよう。


   

 私は彼が障碍者となった理由は知らなかった。この日この会場を訪れて初めて知ったのだ。きっと長い苦しみの末に、ようやく絵や詩と遭遇したのだろう。


  

 星野の生まれ故郷である群馬県みどり市に、彼の美術館がある。草木湖畔の閑静な場所は、彼の作品を収容するにふさわしい施設だ。

  
  

    館内風景<パンフレットから借用>

  



   
   

 販売コーナーの写真を急いで撮ったため不鮮明だが、作品を知るために役立つと思う。

      

 彼の人となりを知るために買ったのがこの本。作品の紹介よりも、事故の発生前から入院、絵や詩を「獲得」するまでの9年間の詳細な記録だ。初版は2000年に学研より刊行。定価1400円。以下にこの本に掲載されている作品の幾つかを紹介したい。

  
             

   

   

   

 これだけの絵を筆を口でくわえて描くのだから、その苦労はいかばかりだろう。だが、絵だけでは彼の作品の本当の良さは分からないと思うのだ。そこでネットから借用したのが、以下の作品。<順不同>


  


            


  

              


   


  入院中の星野は一人の女性と出会って結婚する。だが、その後二人は別々の道を辿ることになる。離婚後の作品が上右のものと直ぐ下のもの。星野は己の苦しみや哀しみまでをも昇華し、作品へと変えた。そう知ると、なぜか切ないものが胸に過る。


              


       ベッドに臥す星野


 星野はやがて敬虔なクリスチャンとなる。魂が浄められた彼の作品は、さらに光を放つ。


  

 先に、「この展示を観てあまり感銘を受けなかった」と書いたがそれは最初の印象。実際に作品を観て、それがどんな「過程」で生まれたのかを知れば知るほど、単なる軽い絵と詩ではなくなる。そして著書を読むことによって、彼の人間として、障害者として、芸術家として、家族の一員として、宗教者としての心の成長に触れることが出来た。

 「愛、深い淵より」は、3分の1ほどを読んで放置していた。だが今回ブログに掲載したことで、残りも読めそうな気分になった。それだけでも、自分にとって大きな意義があったのではないか。ダブルハートスマイル





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Last updated  2017.03.02 06:46:29
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