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マックス爺のエッセイ風日記

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2020.08.07
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<いざ「古代出雲歴史博物館」へ>

   川べりの源泉

 7月30日旅の第2日目。4時半には目覚め、5時になるのを待って朝風呂へ。昨夜は露天風呂も結構高い温度だったのが、今朝は内風呂も温くなっていた。部屋に戻って着替えし、玉湯川に沿って散歩した。さすがは出雲の温泉場だけあって、出雲神話にまつわる造形が幾つかあり、カメラの撮影台まで設けられていた、川の傍に源泉らしき装置。バスの時刻表を確認して宿に戻った。

  稲わらで編んだ鶴と亀 

 朝食は実に粗末な内容だった。温泉場のホテルにしては驚くべきメニュー。わが家の朝食の方がよほど充実している。呆れ果てて写真も撮らなかった。フロントで清算し、バス停へ。そこで待っていると老夫婦が道の向こう側で呼び寄せた。一方通行のため乗り場が逆らしい。バスの運転手に尋ねると出雲大社に行くには再び松江に戻る必要がある由。そして直行便はないと言う。

    ドライフラワー

 そんな訳はない。時刻表には8時15分発のが載っていた。ただし「コロナ」で観光客が減ったため、運休中なのだろう。面倒になって「JR玉造温泉駅」に停まるか聞くと近くには寄るらしい。老夫婦はそのまま松江に行く由。バスと電車に乗り放題の券を4500円で買ったと言うが、多分電車は「一畑電鉄」のはず。私には遠回りだ。一方通行のコースは昨日訪ねた資料館の脇を通った。

              大黒様    

 JRの駅には15分ほどで着いた。駅員に尋ねて出雲市までの切符を買い、そこから大社までの交通を聞いた。40年前の2月の早朝、玉造温泉に泊まっていた私は宿を抜け出し松江市まで国道9号線を走って往復した。ところが当時の9号線は狭い上に歩道がなく、タイヤで寄せられた雪が凍って走るには危険過ぎた。だが30代半ばの私は怖れを知らなかった。凍った宍道湖では白鳥が片足で立って眠っていた。

     クシナダヒメとヤマタノオロチに飲ませる酒

 出雲市駅から出雲大社へのバスはたくさん出ていた。私が乗ったのは博物館前で停まるコースだったのに止まらず、出雲大社正門前まで行った。だが博物館までは歩いてもわずか。こうして歩けば地理と道路を覚える。間もなく博物館が見え出した。だが入口がどこか全く分からない。有名な観光地なのに、どうしてこうもはっきりした道案内がないのだろう。何とも不思議な出雲気質だ。

 「島根県立古代出雲歴史博物館」の遠望     

 こんな感じで正面の入口が分からない。間違って遠回りをしたお陰で次に行く「北島国造家」の方向が分かった。個人で旅をすれば迷うこともある。それもまた良い勉強なのだ。敷地内でも迷って遠回り。ようやく入口を探し当てて入館。ここでも両手の消毒と検温。そして氏名と連絡先を記入。「GoTo」前だが何と厳しいチェックであることよ。常設展と企画展のセットを1050円だったかで購入。

  

 これが入場チケット。企画展は「大地に生きる」で島根県の災害史が主な内容。私は「東日本大震災」で大きな被害を受けた宮城県に住んでいるし、東北歴史博物館でもその手の企画。つまり文化財の震災による被害と修復作業の様子は何度も見ただけに、さほどの感銘は受けなかった。

    チケットの細部(円空仏)   

 ただ、なた彫りで有名な「円空仏」の本物を見られたことが良かったことの第一。そして第二は縄文時代の正座した土偶を見られたこと。企画展は残念ながら撮影禁止で写真が撮れなかったが、実に写実的な土偶だった。私は青森県八戸市是川遺跡の「合掌土偶」(国宝)を始め、遮光器型土偶を三内丸山遺跡や青森県郷土館で、また勇壮な火焔式土器を新潟県立博物館で観ている。本物に接することが最大の勉強だ。

    「古代出雲歴史博物館」のパンフレット

 リュックはロッカーに入れていた。そして幸いにも常設展は自由に写真を撮ることが出来た。私は無我夢中でシャッターを押し続けた。全体の構成が頭に入る前に、順路に沿い一個一個足を止めて展示物を眺め、「絵」になりそうな物を中心に撮り、後で思い残すことがないように注意し続けた。こうして館内に4時間ほど滞在し、ここで撮った写真は多分250枚以上に上ったものと思われる。

                
             <同館展示物の一部 古代の出雲大社模型など>

 実は予め同館の主な展示物はネットで確認済みだった。だからこそその本物を今回自分の目で確認しようと思ったのだ。でなければ昨年出雲大社に来たばかりなのに、こうして直ぐに来はしなかったはず。たくさん撮った写真の整理にかなり手間取った。撮った写真の1枚1枚を覚えてはいない。それをブログでどう紹介すべきかを考えながら分類し、名前を付けるのは実に根気がいる作業なのだ。苦もまた楽しみの一部なのではあるが。

  

 そしてこの本に出会えたことも幸せだった。これは4時間もの間展示物を観覧し、疲れ果ててレストランで遅い昼食を済ませ、退館する寸前にお土産の勾玉とブレスレットを売店で買い、ついでに本のコーナーに立ち寄り、書名に惹かれて目次を見て購入を決めた。そこに私が長年抱いて来た疑問を解く「鍵」があると直感してのことだった。この本が元でこの後失敗するのだが、そのことについては改めて記すことにしたい。<続く>





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Last updated  2020.08.07 10:43:58
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