健康で過ごすために
大阪府高槻市に住む109歳の老婆がこのたび虫垂炎の手術に成功したようだ。大西アイさんがその人。腹膜炎も併発していたため手術となった模様だが、高齢の身体に負担をかけないよう、手術時間は25分で終えた由。この年齢での手術成功は極めて珍しいみたい。手術後のアイさんの言葉「海老フライが食べたい」にはビックリ。相当生命力が強い人なのだろう。 少し前に肥満度に関する調査結果が発表された。男子の肥満度ナンバーワンは沖縄県。かつて沖縄県は男女とも長寿の県として有名だった。女子は今でも長命なのだが、男子の結果は驚くべきもの。だが「なんくるないさ~!」(どうってことないよ)と、のんびりした返事が返って来そうだ。昔は貧しかったがストレスがなかったため、長生きだった沖縄。だが、戦後豊かになってから栄養の摂り過ぎになった。 沖縄の弁当にはAランチやBランチと呼ばれるものがある。いずれも油で揚げたものや炒め物のおかずが多い。暑い沖縄では食べ物が直ぐに傷むため、どうしてもそのようなおかずになるのだが、1食当たり1500キロカロリーはあるように思う。土地で採れた野菜を中心にした食事なら太ることもないのだろうが、ストレス発散のためにも、つい食べてしまうのだろう。沖縄の新しい「闇」だ。 全国の死亡率について過日発表があった。最も死亡率が高いのは青森県だそうだ。これは塩分の摂り過ぎが原因で、高血圧や脳出血につながる。ただしリンゴの産地である津軽地方では死亡率が低いらしい。きっとカリウムが多いリンゴを良く食べるため、塩分を体外に排出するからだろう。 かつては秋田県が男女共死亡率が全国一だった。だが、その後塩分控え目の生活改善運動を起こして、汚名を返上したようだ。死亡率の低い県は男女共長野県が1位。公立病院による生活改善運動が功を奏し、特に農村部でその傾向が顕著だと聞いている。そして長野もリンゴの生産地なのは偶然だろうか。 2月に入院した病院での食事はとても薄味だったが、それでも食べられた。あれ以降、自宅でも極力薄味を心がけている。だが、なぜ不整脈が再発したのか。執刀医が私の場合の再発率は70%と話していた。普通の人の再発率が20~40%だと言うのにだ。どうやらその理由は不整脈を起こしていた期間の長さと関係するようだ。 超長距離を走るウルトラマラソンが、身体に過度の負担をかけるスポーツであることは間違いない。レースでは大量の汗をかき、水分が失われる。さらに身体に重要なミネラル分も、発汗によってかなりの量が失われる。そのことが体内のイオンバランスを崩す。不整脈にとって一番の敵は「脱水症状」なのだとか。 1カ月検診の結果に基づき、ドクターは不整脈抑制剤の服用中止を決めた。再び不整脈が起きたのはその夜だから、因果関係は明白。それまで薬で抑えられて来た不整脈の原因となる別の「電気信号」がゾンビのように蘇ったのだ。まさに劇的な変化。覚悟はしていたものの残念の一語。2回目の手術を受けた同室の「いびき男」の落ち着きぶりは見事だった。再入院に当たって、私も見習わねばと思う。