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2008/09/11(木)23:56

会者定離

人生いろいろ(22)

弓道には、射法八節というものがあります。基本の動作が8つあります。その八節の中に、「会」、「離れ」という動作があります。足を開き、弓矢を持った手を持ち上げ、弓を左右に引き分け、狙いを定めた状態を「会」といいます。引き分けが完成した形です。この「会」状態の時に、身体は左右天地に伸び、気が付くと矢は、弓から離れます。これが、「離れ」。矢が放たれた後の姿勢を「残心(身)」と言います。「会」、「離れ」 という節は、「会者定離」という言葉に由来します。会うものは必ず別れが必ず訪れるという意味ですね。弓道でいう、「会」という状態は、人から見ると弓を左手で押し、右手で弦を引き、完全に静止しているようにみえます。でも、射手の中では、色々な事が起こっています。見えない力で、身体が、上下左右に伸び、要所要所のところに、不思議な詰め合いがあり、気力が満ち溢れ、気が付くと矢が的へ向かって離れています。“会うは別れの始め” と言ってしまうと、なんだか空しい気がしますが、人との出会いには、いろいろなことが起こり、そして何らかの形で別れがやってきます。弓道を初めて思ったのですが、別れがあっても、人と出会うことの幸せを感じます。人との出会いを心底、大切にしたいとも思います。 人との出会いからいろいろなことを学び、自分も成長していく。そして、大切にした出会いであれば、別れも自然に訪れ何かが未来に繋がっていく。そんな風に思えるようになりました。 今日は、ちょっと短い間でしたが出会った人が、祖国へと帰って行きました。一日、弓道の修練をした後だったせいか、とても爽やかな気持ちで見送ることができました。

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