2024/04/17(水)07:05
種田山頭火 まつすぐな道でさみしい
種田山頭火(たねだ・さんとうか)
分け入つても分け入つても青い山
笠にとんぼをとまらせてあるく
鴉啼いてわたしも一人
まつすぐな道でさみしい
しぐるるや死なないでゐる
雪がふるふる雪見てをれば
しぐるるやしぐるる山へ歩み入る
どうしようもないわたしが歩いてゐる
ぶらさがつてゐる烏瓜は二つ
枯山飲むほどの水はありて
うしろすがたのしぐれてゆくか
鉄鉢の中へも霰
けふは凩のはがき一枚
しぐるる土をふみしめてゆく
病めば梅ぼしのあかさ
なるほど信濃の月が出てゐる
句集『草木塔』(昭和15年・1940)
自由律俳句
○ 山頭火句集(ちくま文庫)
山頭火句集
【送料無料】
価格:1,320円(税込)
山頭火 草木塔
復刻版
売り切れました
種田山頭火像 山口・JR防府駅北口前
ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン