カテゴリ:俳句ちら読み 逍遥遊
種田山頭火(たねだ・さんとうか) 分け入つても分け入つても青い山 笠にとんぼをとまらせてあるく 鴉啼いてわたしも一人 まつすぐな道でさみしい しぐるるや死なないでゐる 雪がふるふる雪見てをれば しぐるるやしぐるる山へ歩み入る どうしようもないわたしが歩いてゐる ぶらさがつてゐる烏瓜は二つ 枯山飲むほどの水はありて うしろすがたのしぐれてゆくか 鉄鉢の中へも霰 けふは凩のはがき一枚 しぐるる土をふみしめてゆく 病めば梅ぼしのあかさ なるほど信濃の月が出てゐる 句集『草木塔』(昭和15年・1940) 自由律俳句 ○ 山頭火句集(ちくま文庫)
種田山頭火像 山口・JR防府駅北口前 ウィキメディア・コモンズ パブリック・ドメイン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.17 07:05:05
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