坂本野原 大谷は愛しき男よレイモンド・チャンドラー見しベーブ・ルースか
坂本野原大谷ショーヘイは愛しき男ひとよレイモンド・チャンドラー見しベーブ・ルースか* 米作家レイモンド・チャンドラーの代表作の一つ『さらば愛しき女ひとよ Farewell, My Lovely』は、主人公の私立探偵フィリップ・マーロウが、当時空前の大記録を築きつつあったベーブ・ルースのホームランをラジオの生中継で聴いて感嘆する場面から始まる。ベーブ・ルースは、大谷のいわゆる「二刀流」の大先輩で、世界野球史上伝説の大プレーヤー。野球の神様と称される。「ベーブ」は本名ではなく愛称で、童顔だったゆえの「ベイビー(赤ちゃん)」の略。不遇な少年時代から裸一貫で這い上がった不屈の精神と庶民的な気さくさが同居した人柄は万人に愛された。ちなみに、「二刀流」とは、わが国伝説の剣豪で、晩年は悟りの境地に達したと伝えられる実在の偉人・宮本武蔵の代名詞ともいえる流儀。この一首、推敲に3日を要した。