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カテゴリ:雑記
許せぬ タクシーの客選別
読売新聞の女性記者さんが、3月30日深夜…というか日付が変わって31日の未明にタクシーを拾おうとしたところ乗車拒否された。という内容なのですが、よくよく読むと自業自得というお話です。 …タクシー乗務員をやっている身としては迷惑極まりない記事です。 3月30日夜、友人らと食事に出かけ、気がついたら31日午前3時を回っていた。終電など、とっくにない。 場所は新宿・歌舞伎町。さらに、週末、月末、年度末、と「末」が三つも重なった最悪の深夜である。いやな予感はした。 こういう日付、曜日の場合は飲みに出る人が多いのでタクシー屋は大忙しです。 いやな予感は当たっています。 もちろん、歌舞伎町のど真ん中でタクシー争奪戦に参戦するほど、「初心者」ではない友人(女性)と私は、歩いて新宿の外れに向かった。中心部さえ外せば、道路は空き、空車のタクシーが増えてくるはずだ。 この時点で「初心者」です。 付近にタクシー乗り場がある場合、タクシー屋は乗り場以外で乗せることはできません。 皆さんもニュースなどで悪質タクシーの特集が組まれているのをご覧になったことがありますよね? 大阪などでよく取材がなされていますが、乗り場以外から乗せようとしているタクシーがGメンというかオブズマンというか、そういう監視員に止められ、乗せたお客を「あっちに乗り場がありますから」と降ろされた揚句に会社に通報されるというシーンがあります。 つまるところ、普通の乗務員はこの時点で客を乗せません。 実際、某地点まで来ると、赤い空車サインが何台も見えてきた。 ところが、である。 手を挙げても、車道に身を乗り出して叫んでも、空車タクシーがとまらないのである。運転手は、こちらを見ようともせず、新宿に向け走り去っていく。 当然の結果です。 無視しているのではなく、乗せられないから走り去ってくのです。 暗くてこちらが見えないのか、とも考えたが、私の服装は、金色のコートにショッキングピンクのストール。どう考えても、闇に紛れるはずはない。また、酔っぱらいは起こすのが大変なので嫌がられるともいうが、同夜、私はほとんど酔っていなかった。念のため。 直接の原因その2といったところでしょうか。 新宿歌舞伎町付近で金色コートにショッキングピンクのストールという格好では、どう考えても一般人ではなく水商売かスジ関係と思われます。しかも午前3時では仕事が終わったホステスと思われても文句は言えません。 で、乗り場があるのにそこで並ばずにタクシーに乗ろうとするような人は、大抵において、マナーが悪い。 「並ぶのかったりー」などと、用意されている乗り場を無視し、順番も無視して自分だけ早く乗ろうというジコチューで、ああいう格好では私も無視して乗り場に行きます。 だってそのほうが酔っ払いだって礼儀正しいですよ?トラブルも少ないですよ? 結局、数十分後、怒り狂った私たちは、赤信号で動けない車に狩人よろしく飛びかかり、ようやく帰宅の途についた。 まるで暴徒かホラー映画のゾンビですね。 捕まってしまった方、ご愁傷様です。 車中、運転手に、乗車拒否について質(ただ)したところ、「女性だからじゃないですか。近距離が多いんで嫌がるんですよ」と常識のように言うではないか。 流石に本音では言えませんよね、客商売ですし。 そもそも、問質すという時点で自白を強要する警察の取り調べ状態ではないのかと思いますよ。 そもそも、タクシーは客を乗せて走るのが仕事であろう。結果的に長距離の客がつけば「ラッキー」だろうが、だからといって、タクシー側が客を選別し、近距離の可能性のある客を切り捨てるのは、サービス業として許されないはずだ。 そもそも、タクシー乗り場に並ばないあんたが悪い。 そして数十分も待つなら会社に電話して車を回してもらえと。何台も通り過ぎるくらいだったら電話すれば近くの車がやってきます。 結局のところ、この記事は自分の身勝手を棚に上げた八つ当たり。 どうしてこんな記事が読売のデスクを通ったのか甚だ疑問ですね。 こういう記事のために真面目にやっている乗務員まで白い目で見られることになりかねんので、とりあえずこの記事へのトラックバックを打っておきます。 読者センターへの電話は…つながるかなぁ? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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