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テーマ:サッカーあれこれ(19851)
カテゴリ:イラン代表
ピルーズィのキャプテンで元イラン代表ボランチのハメド・カヴィアンプールがトルコのカイセリ・スポル(今季リーグ18チーム中5位)への移籍が基本合意に達したと公式サイトが報じた。先週カイセリ・スポルのHoroz会長はカヴィアンプールをクラブに招き施設などを見せ、口頭での合意を得たという。そしてW杯メンバーが発表される15日、月曜日にもカヴィアンプールは再度トルコ入りし正式に調印するようだ。公式サイトのコメントからは彼への高い評価と期待、そして獲得へのクラブの強い意思が感じられる。 この移籍が実現すれば彼にとってUAEのアル・ワスル以来の海外移籍となる。過去にもレザ・シャハルディやソーラブ・バフティアリザデがトルコでプレーしており、フェネルバフチェとはW杯を膝の負傷で棒に振りそうなアリ・レザ・ヴァへディ・ニクバフトが移籍寸前までいくもクリストファー・ダウム(元レヴァークーゼン監督)により破談となっている。 今季ピルーズィのキャプテンを務めたカヴィアンプールであったが、アリ・ハーン体制になって以降モハンマド・レザ・ママニーなどの若手の台頭でベンチに座ることも少なくなかった。さらにアジア杯前に膝の怪我で離脱した代表の座にも戻ることも叶わず(一部の噂では親友キャリミとの妹をめぐる親戚問題や共同ビジネスの失敗が彼の復帰を阻んでいるとされているが、一度はキッシュ島でのキャンプに復帰した事もある事から彼の未招集はブランコの判断だろう)今回の移籍に踏み切ったと言う事だろうか。若い頃にはイングランドのプレミアリーグ移籍も視野に入れるなど将来を嘱望された彼が、トルコで自らの実力を是非とも証明して欲しいところだ。 私の考えではカヴィアンプールはネコーナムを遥かに凌ぐ実力を持ったボランチだが、先日発表されたイラン代表候補リストに彼の名は無かった。それどころかブランコはクラブで不調を極めるという理由でセェイエド・モハンマド・アラヴィまでも待機リストに追いやっている。これはドイツに向かうチーム・メッリに守備的MFを本職とする選手が不在である事を意味している。この事に関してブランコは2年ぶりに代表に復帰したバフティアリザデにCBのみではなく中盤としても期待していると彼のボランチ起用を示唆したが、あまりにも馬鹿げている。2004年アジア杯初戦、大会前に怪我をしたカヴィアンプールの代役をCBのヤヒャ・ゴルモハンマディに託した事があったが、スピード不足を露呈、ミスパスを連発、さらに攻撃を構築する能力の欠如など散々な結果に終わた事を覚えていないのだろうか。確かにバフティアリザデは今季8ゴールとCBながらに素晴らしい攻撃力を示したが、それはメキシコやポルトガルと戦う本大会においてボランチに最も求められる能力では無い。しかもフル代表において彼が中盤でプレーしたこと自体皆無で、さらに所属するサバ・バッテリーがACLに出場している為スイスにすら帯同していない。 ネコーナムは素晴らしいタレントだ。しかし守備的MFとしては疑問符がつく。彼とカリム・バゲリの決定的な違いは守備能力にある。徹底的にキーマンをマークするスタミナ、危険察知能力、強烈なスライディングを持ち合わせていない選手に1ボランチが務まるはずは無い。ただ中盤からのフィードを駆使した攻撃の構築能力、強烈なシュート力や高いヘッドを生かした得点力に非凡な才能を持つ彼のサポートをもう一人のボランチに任せる事は可能なはずだ。その点において攻守のバランス、フィード能力、キープ能力に長けたカヴィアンプールと破壊的なスライディング、屈強なフィジカル、キーマンのマーキング、強烈なシュートに長け、CBとしても有用なアラヴィを外した事は理解しがたい。もし両者がクラブでの不調を理由に外されたのなら、エブラヒム・ミルザプールこそ代表の座を剥奪されるべきだ。彼に関しては代表のスタッフの尽力で本来の調子を取り戻したとブランコは述べているが、それならば少なくとも待機リストに入れたアラヴィをキャンプに参加させるべきだろう。 この問題を唯一解決できるのは、最終リストには多彩な能力を持つアンドラーニク・テイムリアンしか見当たらない。彼も本来は攻撃のセンスとテクニックに長けた第一ボランチだが、年老いた2人のCBにボランチを任せるよりは賢い選択と言えるだろう。スイスキャンプにおいても彼のワンボランチを試している事からも彼に対する期待の大きさがうかがえる。残り2試合を戦い10日間のスイスキャンプを終え国内でのボスニア戦、クロアチア戦を迎えるチーム・メッリだが、その短い期間に守備的MFの位置で誰が結果を残すかも、ドイツでの闘いを左右する重要なファクターになるだろう。 *心配なニュースが入りました。エステグラルのMFモジュタバ・ジャッバリがトレーニング中の負傷でドイツ行きが困難になったとFars News Agencyが伝えています。真偽のほどは分かりませんが、もしこの若く有能なトップ下を欠く事になればイラン代表にとってかなりの損失です。今季のエステグラルを優勝に導いた優美な指揮者をドイツで見ることが出来ないのでしょうか。もしこれが本当ならブランコはイマン・モバリを呼び戻すかもしれません。 また続報入りましたらUPします。 どうやら彼が深刻な怪我を負った事は確かなようです。チームドクターのDr Khanlariが認めたとの事。キャリミはなんとか復帰したもののハシェミアン、ザンディ、ヴァへディ、ナヴィドキアと主力に怪我人が続出している事はなんとも心配です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.13 03:28:06
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