本を読みたい

　棋士としての経験から得られたことについて語った書。

　勝負への心得ということに限らず、他の仕事や生き方に通じるものが少なくありません。「積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にする」、「必要な情報を得るには「選ぶ」より「いかに捨てるか」が重要」といった点が印象的でした。

　また、「ダイビングで水圧に体を慣らしながら潜るように、集中力もだんだんと深めていかなければ（深く）ならない」と述べられていますが、高いレベルで思考していることに感心しました。また、集中力が高まり過ぎると「元に戻ってこられないのではないか」という感覚があるということも驚きでした。

　この本を読めば、「羽生善治」という棋士に対するイメージが、少し変わるかもしれません。

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「決断力」　（角川ｏｎｅテーマ21）
　著者　羽生善治
　定価　本体６８６円＋税
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