名作落語大全集

2014/04/07(月)05:18

ぢい散歩18「上野美術館めぐり」:その4「動物園・上野の森・下町」

「ぢい散歩、上野の美術館を巡っております」 「……って、パンダですね」 「お馴染みの上野動物園」 「はい」 「象さん」 「はい……もうお馴染みの動物ばっかりですね」 「お猿さん」 「可愛いね」 「こちらも……」 「あれ……」 「これも……」 「お猿さんばっかりだね」 「ま、動物園はこれくらいで……」 「適当なんだから」 「上野の森美術館高柳恵理の油断と題した作品展」 「油断て、面白いタイトルですね」 「油断して見ていると、不意打ちにあっと驚く発見がある。そういうことじゃろうな」 「注意して見ているのも面白いですがねえ」 「さあ、メインの展覧会はVOCA展。ちらしが面白い。背景が白、赤、青、黄など、様々」 「全部集めても面白いですね……で、展示は」 「はい、3月末で終了しております」 「あれ」 「はい、こちらは下町風俗資料館」 「お馴染みの駄菓子屋さんですね」 「上野公園」 「はい……」 「ここが昔は寛永寺の門で、国立博物館が本堂じゃった」 「今日は全部歩いたんですね」 「まあ、誰でも歩くけれどね」 「上野の桜」 「はい……って、散歩したのはちょっと早かったですね」 「まあ咲いている部分を写真に撮れば、こうなるのじゃ」 「なるほど」 「江戸時代は寛永寺なので大騒ぎは出来なかった。昨年紹介した王子が一般庶民でにぎわったが、どちらも京都の千本桜になぞらえて、本当に千本を植えたのじゃ」 「へえ」 「こちらはお馴染みの、一本だけ早く咲く桜」 「はい、みんなソメイヨシノなのに、これだけ違うんですね……何という種類なんです」 「え……という訳で、この散歩はおしまい」 「ごまかしてるな」 「歩いたのは、万歩計で19000歩、15.8キロと出ている。  使ったお金。木戸銭は全部で300円。図録が1500円、絵葉書やグッズが1130円。昼食が570円」 「はい、ただし、東京都美術館の世紀の日本画展は二度目なので何も買いませんでした……ケチだね」 「ということで、第18回ぢい散歩はこれをもって読み終わりと致します」

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