名作落語大全集

2024/04/26(金)05:20

落語「た」の15-2:幇間腹の改作:拳闘幇間(けんとうだいこ)

落語(2187)

​【粗筋】  若旦那が最近凝ったのが拳闘、ボクシングだと聞いた幇間の一八、 「そんなものに凝るとは見当(拳闘)もつかなかった」  と洒落を言っているいるうちはいいが、 「人を殴りたくてしょうがない。まさかそこらの人に手は出せないから、お前を殴らせろ」  と言い出すからさあ大変。パンチ一発1円というので承諾する。 ​「これがストレートだ」 「ああ、さすが素人、腰が入っていないから大したことはないね」 「フックだ、ボディだ、アッパカットだ」  と、この最後のがまともに来たね、一八の顎にまともにヒットして一発KO。やばいってんで若旦那とんずら。 「一八さん、どうしたの。まあ、鼻の皮が全部めくれちゃって血だらけじゃない」 「若旦那の健闘の相手ってんで、ひどい目に遭いました」 「でも、お前さんだって、ここらで鳴らした幇間(太鼓)じゃない。いくらかにはなったんだろう」 「いいえ、皮が破れてなりませんでした」 ​【成立】  鈴々舎馬風(4)の録音が残る。内容も落ちも「幇間腹」をそのままでボクシングにしただけ。剃刀パンチなんてあるけれどね。アッパカットがまともに当たって鼻じゃあねえ。 ​

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