名作落語大全集

2024/04/28(日)05:22

落語「た」の17:大根売り(だいこんうり):1

落語(2191)

​【粗筋】  大根売りが長屋の男に呼び込まれる。 「こんな太くて立派な大根はありませんよ」  と言うと、 「俺のモノより細い」  と言う。 「そんな訳はない、比べて負けるようなら、この大根ただで上げます」  と賭けをして見せてもらうと、 「あっ……これみんなあなたので……」  ただで取られちゃった。入れ替わりに帰って来たかみさんが、それじゃあ八百屋さんが気の毒だというので、表に出ると向こうに見える八百屋に声をかける。 「今度埋め合わせをするから、唐茄子でも持っておいで」  と言うと、 「とんでもねえ、今度は玉と比べられる」 ​​【成立】  明和9(1772)年『楽牽産』の「大根売」。享和3年蔦唐丸の『咄の開帳』にもある。三遊亭金馬(3)は、八百屋が大きな薬缶を持っていて、「薬缶を玉と比べる気だ」というオチ。今は練馬大根が普通で、あれと比べるとねえ……江戸期のものは青首大根など、細い物が主流だった。それが何と比べられているのか、うぶな私には全く分からない。 ​

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