2024/11/02(土)06:18
落語「つ」の17:佃島(つくだじま):その2
【粗筋】
「奥様、旦那様にお囲い者があるそうです。それが佃島なんですの」
「まあ、私が船が苦手なのでそういう場所を選んだのね……いいえ、私行ってやります」
「でも船が駄目でしょう」
「三月のお節句は潮が引くので、歩いて行きますよ」
「それは奥様、無理ではございませんか。旦那様さえ首ったけですもの」
【成立】
三題噺の例として、三遊亭円生(6)が語った。「お囲い者」、「三月の節句」、「佃島」という題。
【蘊蓄】
三題噺は、お客様から題を三ついただいて、一席の噺を作るもの。その場で作るのなら長く、翌日発表するなら短くまとめるというルールがあったという。三つの題はちょっと話題にでも出ればいいが、どれか一つが落ちに使われなければならない。