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テーマ:ニュース(99652)
カテゴリ:ひとりごと
小泉首相の在任中に「ジニ係数」が0・47から0・50に拡大したようである。
つまり、日本の所得格差が拡大していること。 ジニ係数とは、所得分配の不平等さを測る指標。 0から1で表し、全く格差がない場合は0、1人がすべての所得を占有していると1になる。 0・5の場合、上位4分の1の人がすべての所得の4分の3を所有していることになる。 長期の小泉政権のもと、いよいよ米国型の格差社会に移行しようとしている証拠である。 不思議に思うのは、日本は民主主義国家なので、多数決で政治が動き、それに基いて経済政策が実施されるはずなのだが、結果として、少数の勝ち組が得をし、大多数の負け組みが損をする社会に移行していること。 多数決なのに何故、少数が得をする結果になるのだろう? 政治的な意思決定のプロセスの中で、何らかの力により歪みが生じているからだ。 民主主義のもと、人は全員平等なのだが、残念ながら、(性格はどうであれ、)利口な人とそうでない人がいる。 利口で利己的な人は、他人を、うまく丸め込む術を知っている。 それは脅しであったり、甘い汁であったり、 興味の方向を操ったり、大事なことを無関心にさせたり... そして成功して富を得、一族が繁栄するよう、その術をいろいろな形で自分の子供たちに伝授し継承する。 欧米の権力者は、パワープレイやコールドリーディングという人を操る心理テクニックを学ぶそうだが、日本においても権力者達に同様のテクニックが浸透しているように思う。 自民対民主の攻防を見ていると明らかに心理戦では自民が上。 多くの人間は権威を重んじ、集団に属し、派閥を作りたがる習性がある。 派閥や集団に属し、規律や習慣を守ることに安心感を覚え、それから外れた人を軽蔑する。 こういう傾向は特に日本人に強いように思う。 日本人は権威に忠実で真面目な粘着性気質(Eタイプ)が多く、日本の繁栄を支えてきたと言われている。 しかし、結局、悪いリーダーが頭にいたら、そのエネルギーは間違った方向に消費されてしまう。 東大卒が多い国家公務員が何故非効率で生産性が低いのか? 働いていないわけではなく、その優秀な頭脳を国民の利益とは反する業務に費やしているからだ。 少数の利口で利己的な人達が、自分達に都合の良い権威を作り上げ、権威に忠実な日本人の習性をうまく利用し、集団や派閥を支配しているから、結果として、少数が社会を支配し富を得、大多数がそれに従い、貧しい生活をすることになるのだろう。 盲目的で真面目な人達は、自分の生活を悪化させている原因の正体が何だかわからない。 その不満を何か違うものにぶつけたりする。 人によっては、うさばらしの対象が自分より弱者だったりする。これは寂しい... しかし、世界の歴史を見ると、不公平な支配関係が永遠に続くことはない。 いずれ弱者の不満が爆発し、その中からリーダーが生まれ、反乱がおこり、革命がおこり、新たな時代に移行する。 歴史は繰り返される。 さて、今後の日本はどうなるのだろうか? 二世議員だらけの自民党の支配はいつまで続くのだろう... 小泉さんや安部さんが靖国神社に参拝するのは、日本国民を愛しているというよりも日本の歴史に名を残した英雄達?を敬愛し、同じ支配階級?である自分と同一視しているように見えてならないのだが... 少なくとも僕は、そういうナルシズムを支持し、同じ国民として運命を共にすることは、まっぴらだ。 まぁ民主主義社会の中で、元気な人達が、権力闘争や集団や派閥の中の力関係から、生活の格差が生じることは、自己責任の範囲かもしれない。 大多数が負け組みとなる社会を望まないのであれば、それに気づいて、選挙権を行使し、政権、政策を変えれば良い。 日本は民主主義国家なのだから。 同じ民主主義国家でも税制や福祉制度により生活の差は国により異なる。 その調整は政権交代により可能である。 しかし、勝者になる機会がない本当の弱者の保護を、これ以上悪化させてよいのだろうか? どういう政権になろうとも守らなければならないレベルがあると思う。 生活保護の受給世帯は小泉首相が就任した平成13年には78万世帯だったのが、昨年は104万世帯と急増したようだ。 元気な人まで生活保護を受け、財政が厳しくなって本当の弱者が十分保護を受けられない状況になってしまわないか? 貧しい老人や子供や障害者などの本当の弱者までが、まともな教育を受けたり、生活をすることができない社会になってしまわないか? 今の政権で行なわれていることを見ていると、とても危うさを感じるようになってきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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