沖縄旅行記(6)~斎場御嶽
首里城を後にした私は、「斎場御嶽(せーふぁうたき)」を訪れました。こちらは初めて行ったところでしたが、前々からその神秘的な魅力に惹かれていたところでした。先日ご紹介した「浦添ようどれ」の項でも少し触れましたが、「御嶽(うたき)」というのは一言で言えば拝所で、南西諸島に広く分布している「聖地」とも言える場所です。その中でも「斎場御嶽」は、琉球開闢伝説にも現れる、琉球最高の聖地と言われているそうです。なお「斎場御嶽」は、上の写真にもあるように、2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつとして、昨日紹介した「園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)」や首里城跡、今帰仁城跡などとともに世界遺産に登録されています。世界遺産の記念碑から「聖地」に入っていくと、まずは「御門口(うじょうぐち)」という参道を登っていくことになります。これが結構急な坂なので、息が切れました(←運動不足の証)。斎場御嶽の域内には、いくつかの拝所があります。ここは「寄満(ゆいんち)」という場所で、もともと台所を意味するところだったとか。貿易の盛んだった琉球に、世界中から交易品が集まったことから、「豊穣の満ち満ちた所」と解されているそうです。これが斎場御嶽で最も有名な拝所である「三庫理(さんぐーい)」。写真右側の大岩から垂れる二つの鍾乳石と、三角形の空間の突き当たりの部分が拝所となっています。三角形の空間の奥から入口方向を見たところです。そしてこの空間からは、ご覧のとおり久高島が臨めるようになっています。久高島は、琉球開闢伝説上、「あまみきよ」という琉球開闢の神が最初に上陸した土地とされているそうで、そもそも斎場御嶽も、聖なる地・久高島を遥拝するために造られたそうです。