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道聞かれ顔

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July 29, 2005
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ロシア大使館に行ってきました。
8月にロシアへ行く予定なので、ヴィザを申請しに行ったのです。
ロシアというのは、やはり、近くて遠い国で、
観光でも、商用でも、入国滞在するには、必ずヴィザを取らなくてはいけないのです。
しかも、その前に、滞在予定のホテルなり、家庭なりから、”招待ヴィザ”というものを送ってもらい、この人間を受け入れる予定がある、ということを証明してもらわなくてはなりません。
旅行代理店に頼めば、手続き代行費用がかかり、また、発行してほしい日までの時間により、かかる費用も変わり、翌日ほしい場合など、3万円もかかるという、ご丁寧ぶりです。
とにかく、
招待状と、写真つきヴィザ申請用紙、パスポートをそろえて、
暑い中、大使館入りです。

広くはないヴィザを申請する部屋は、かなりの人で混み合っていました。
実は5月にも計画があり、ヴィザをとるまでしたのですが、行けなくなり無駄にした経験ありで、もう、様子はわかっていたものの、その時の閑散ぶりとは打って変わっての大盛況です。
すごいなあ、さすがにシーズンだ・・
とにかく、番号札を取って、腹を据えて待つことにしました。

何十人と待つ人の相手をするのは、たった二人のロシア人です。
しかも、そのうち一人は、手数料を受け取ったりの会計係りで、
残る男性が、書類を受け取り、チェックして、いつまでにほしいかなど聞きとり、説明をし、指示をする、を、たった一人でやっています。
こりゃあ、時間がかかりそうだ。

そのうちに、一人の若者が手続きのカウンターの前を、うろうろうろうろうろうろ、右往左往するのに目が行きました。
どうにも気がかりな様子で、奥をのぞきこんでいます。
ロシア人大使館員から、
”待っていてください。
 呼びますから。”
といわれては、しばらくいすのほうに来るのですが、また、カウンターに寄って行くのです。
最初のうちは、急いでいるから、どうしてもそばに行ってしまうのかと思っていましたが、ちょっとしつこいな・・・と思い始めたとき、彼は突然私のほうに向かってきて、
”僕、パスポート、なくされちゃったんです!”
と、話しかけてきました。
えっ!パスポートを?
それは、おおごとだ!大変!

そう、私の一番の心配は、ここ、ロシア大使館に、ヴィザ発行の時までパスポートを預けておかなくてはいけない、ということでした。
たったの二人で、しかも、全て手作業で行っている彼らを見て、不安を禁じえなかったのです。
大丈夫、大国の大使館だ。信頼しなくては。
そう、自分に言い聞かせていたその不安が、今まさに目の前で現実になるとは!

また、カウンターに寄っていく彼に、大使館員は言います。
"大丈夫ですから。”
"本当に、大丈夫なんですか?
 僕はあさって、出発なんですよ。”
と、訴える彼。
”一昨日ですよ!
 お・と・と・い、あ・な・た・に、ここで渡したんです。!”
”わたしでしたか?
 隣の2番の窓口では?”
おっ、責任転嫁か?
”確かに3番窓口のあなたでした!”

泣きそうになって私に救いを求める目を向ける青年。
話を聞いていた、壮年の男性が加わりました。
”一昨日申請で、今日ピックアップなら、1万円も払ったんでしょう。
 何が何でも、探し出してもらわなくちゃ。”
見ると、いかにもロシア人の顔立ちをした男性です。
顔立ちは精悍で、ボクサーのユーリ何とかに似ています。
体つきもがっちりして、私の中のシャープなロシア人のまさにイメージ。
でも、話す言葉はごくナチュラルな日本語。
ロシア人と日本人の両方の血を感じます。
彼はきっと、1/8ロシア人。
祖国を訪ねるのにヴィザの必要な、日本国籍の。
祖国ロシアの大使館の不手際がさぞ、歯がゆいに違いない。
さぞ、つらかろう。
そして、パスポートをなくされた彼も、さぞ、つらかろう。
見ている私にはどちらにも共感を覚え、3人の会話が始まりました。

さらに一時間も待ったでしょうか。
青年が、
”1時に有楽町に行かなくてはいけない”
と、言い出しました。
”それなら、あと30分のうちには出なくては。”
"もう一度プッシュしたほうがいいよ。”
”下手にでないで、毅然と抗議しなくては”
などと、言ううちに、突然事務所のドアが開き、
”ありました!”
と、別の大使館員がパスポートを手に出てきました。
思わず、拍手をする1/8ロシア人と私。
案の定、大して詫びるでもなく、青年の手を無理やりとって、固く握手などして、勝手に一件落着にしています。

まあ、とにかくよかった。
青年は胸なでおろして言いました。
先週、留学先のイギリスから帰ったばかりで、あさってから、ロシア、ウクライナ、チェコ、ポーランド、ドイツを回ってくると。
ロシアには3回目であること。
すると、1/8ロシア人が言いました。
”僕はロシアは2度目です。”
え?
祖国に、たったの2度目?そんなものなの?
思わず。
”ロシアの方ですよね?”
”いいえ!日本人ですよ!”
何を言うんだと言う顔の彼。
”えっ!1/8は、ロシア人でしょう?”
”いいや、両親とも、栃木出身ですよ。”
そんな馬鹿な。
”絶対、どこかで入ってますよ。
 だって、ロシア人ぽいもの。
 よく言われるでしょう?”
”初めて言われましたよ。そんなこと。”
半ば、とうか、ほとんど呆れ顔の彼。

今日、思ったこと。
道聞かれ顔、人生は楽しいが、見る目はまるでなし!





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Last updated  July 29, 2005 11:36:03 PM
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