在外生活のオキテ!絶体絶命な私ベルリンに来て、はじめの2週間ほどは、様々な歓迎会に招待されました。これは、歓迎の意味とともに、これからここに住むにあたっての、 マナーを学ぶ機会でもありました。 招待された場所によっては、食事のサーブの順番などが暗黙決まっていたり、 義務ではないけど、 「招待されたら招待し返す。」といったようなルールらしきものもあることに気づきました。 昼間の「お茶会」と言われていたいわゆるティパーティーでは、 常に2~3種類の手作りのデザートが用意されており、 在外生活の長いご婦人の腕前のすごさには、圧倒されました。 ご馳走になるだけならば、これほど嬉しいことはないのですが、 同じように、自分も手作りのデザートをつくり招待する事考えると、 相当なプレッシャーを感じました。 それまでの私は、体育大学を卒業するまでは、 受験やスポーツに明け暮れる生活を送っていたし、 就職してからはまさに仕事一筋キャリア志向の「家庭的」の「か」の字のかけらすらない生活ぶりだったからです。 「時間はお金で買うもの」といいながら、 なぜ、家庭の主婦は10円や20円の事で、あれほど騒いでいるのかが、 全く理解できないといった、今思うと高飛車な女でした。 「ダブル インカム ノーキッズ」そう、子どもがいない共働きの夫婦。 仕事が忙しかったので、年に1度ではあったが、海外旅行にも行っていましたしね。 仕事以外では、実に気ままな生活を送っていたと、振り返ってみるとそう思う。 そんな、仕事中心の生活を送っていた私にとって、 家庭に入り、子育てをするだけでもかなりのカルチャーショックの連続でした。 「内助の功発揮生活」とでもいうのか、在外での生活スタイルを送るにあたり, これまでの自分が長い年月を費やして培ってきたものは、 何一つ役に立っていないような気がして愕然としていました。 料理さえ大して出来るわけでもないのに、いきなりデザートを作るとなると、 まさに断崖絶壁に立った気分でした。 初めての子育てが見知らぬ外国で、日常生活をただ送るだけでも必死だった私に、 神様は良くぞこのような試練をお与えましたね。。。。 日本に住んでいれば、ケーキなど「どこどこのケーキよー」 と言えば、買ったほうが喜ばれたりもした。 家に、立派なワンピース姿のご婦人達など一度たりとて招いたことなどはないし・・・ まさにピンチ! 絶対絶命! とにかく前任者のいる1週間のうちに、 生活の事、「オムツはどこで買うことが出来るのか?」「塊でしか売っていない肉は、 どうやって買うのか?」 そして、ハイソな人たちとの付き合い方など、聞きだせるだけ聞きまくりました。 特に,簡単に作れるケーキのレシピは必死に教わりましたよ。 ネットなんちゅうものがその当時はありませんでしたからねえ。 今だったらクックパッドなんて利用すりゃあ苦労しなかっただろうになあ。 |