化かし合い 南風一
きみから言われるまでもなく
俺はきみに惚れていた
だから余り焦(じ)らされると
思わず本音が出てしまって
命令口調になってしまった
きみのことが好きでなければ
わざわざ休日の昼間に
何を好き好んで電話なんかする男がいるもんか
下心があってのことなんだから
きみだって素直に受け入れてくれればよかった
きみも俺も意地っ張りだったから
いつも肝心なことを横に置いて
互いに茶化してばかり
狐と狸の化かし合いじゃあるまいし
そんなことが
いつまで続くと信じたのだろう
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