それでももし会えたなら 南風一
きみに会いに行く予定だった飛行機をキャンセルした
きみにはもう連絡しない
俺が行こうが行くまいが
きみには何の関係もないこと
きみは会うのは難しいと連絡してきたから
もう責務は果たしたものね
話すのはいいけれど
会うのは不可という道理は
誰が決めたのかな?
俺からすれば
話すのも会うのも
どうせ昔の恋人なんだから
どちらも同じように思えるけれどね
きみの胸の中では
二つは違うことに分類されている
ただの友だったから
20数年経っても
愛しく想えたり話してみたいなんて
心境になれたのかも知れない
20数年前に決着をつけていたら
こうはいかなかったかもね
でも会えなかったから同じこと
会ってみたところで
お互い歳をとったねと確認し合うのが関の山だったろうに
それでももし会えたならどんなに嬉しかっただろうなんて
昔の若かったころのことを想いだしている
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