南風一の世界
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瓦職人 南風一 文化財専門員に見てもらったら 確かに廃寺の瓦に間違いないという 廃寺は軒丸瓦と礎石が見つかったことから おそらく存在したであろうと言われている幻のお寺 いまだ発掘されていないから 本当に存在したものかどうかは不明 それにもかかわらず 1300年のときを隔て 古瓦の破片は道端に無造作にころがっている 1300年の間には 幾度の旱魃や台風 暴風雨や火事や戦乱を見てきたことだろう 瓦を焼いた人も 瓦を寺に寄進した人も 寺に住んだ人も寺に集まった人たちも みんな消えてしまって 割れた瓦片だけが21世紀の今に残る こんなに後世まで残って 風雪に耐えるどころか 自分が作った瓦がこれほど長く現存し続けるなんて 当の職人は天国で随分おったまげていることだろう
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