向かい合って 南風一
取るに足りない俺
そしてきみかな?と想う
きみが誰かを好きになって
誰かと結婚しても
それはいい
俺がこのまま特に何事もない生活をまっとうして
機嫌よく暮らしていくとして
それは望みすぎるほどの幸福なことかも知れないし
単調すぎるほど平凡な人生なのかも知れない
きみと俺は1時間半ばかり並んで溝掘りをした
それから向かい合って土器洗い
きみは洗い終わった土器をタオルで拭いてざるに並べる
それから屈んでざるを床に並べる
きみが屈むたび
ジーンズの腰のところから
白い肌と水色のショーツが覗く
俺の目は思わずそこに釘付け
きみに惹かれているというのは
真っ赤な嘘っぱち
実はきみの身体に惹かれている
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