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カテゴリ:判例、事件
大阪市内の法律事務所で女性事務員が殺害された件は、同市内の同業者として衝撃を受けました。まずは亡くなられた方のご冥福を祈ります。
事件の原因は、現在報道されているところによると――、 弁護士が高齢の女性の依頼で、その財産を管理していた。その息子(60歳男性)が、年金や貯金を狙って、母親の居場所を聞き出そうとしたが、事務所が教えないから殺した、と供述しているとか。 法律事務所にお金なんて置いてないから、物取りの犯行ではないとは思っていました。 それから例えば、マフィアから恨みを買ったなどと言ったマンガみたいな話でもないと思っていました。 同業者とも話していたのですが、一番怖いのは「家事事件」です。 家庭での、離婚や相続や財産管理など、私的な怨恨が絡む事件が最もおそろしい。冒頭の事件も原因はやはり「家事事件」だった。 それに比べて、民事介入暴力とか、そこまでいかないにしてもチンピラまがいの人を相手にするような事件は、怖さを感じません。 そういう、「商売」として人をゆすっている連中のやることには、いちおうの経済的合理性がある。儲けにならないことはしないから、行動が読める。 せいぜい数百万円の預貯金を手に入れるために人を一人殺して一生を棒に振るような、明らかに割りにあわない行動はしない。 しかし、家庭内の紛争で逆上している人は、そういう合理的な計算をしないから、何をしてくるかわからない怖さがある。 ただ私自身なら、もし襲われたら、本場仕込みのテコンドー5級の腕前で、急降下飛び膝蹴り、直角三段蹴り、飛燕一文字蹴りの早技(注)で撃退できると思います。 しかし、私がいないときに事務員に何かあったらと不安がなくもないので、この事件をきっかけに法律事務所の安全対策を考えていきたいと思います。 そういう話は次回に続く。 注 浜村淳が朝のラジオでよく、昔の映画を引き合いに出して世相やニュースを解説するのですが、 ブルース・リーの映画のアクションシーンを引き合いに出すときは必ずこのフレーズを使います。でもブルース・リーの映画にそんな名前の技は出てこないし、テコンドーにもありません。私も使えませんし、そもそもどんな技か知りません。 それから「本場」というのは西梅田の毎日文化センターです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/09/16 01:16:23 PM
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