～みんなでしあわせになろうよ～

◆制作
脚本：井上由美子
プロデューサー：若松央樹・鹿内植
演出：武内英樹・川村泰祐・高木健太郎
音楽：本間勇輔
主題歌：「こころ」 - 小田和正　
◆出演
福永美緒(20) - 井上真央
加納和樹(28) - 伊藤英明
結城秋生(26) - 平岡祐太
斉藤はるな(27) - 酒井若菜
諸畑健夫(22) - 蕨野友也
番場大(50) - 竹中直人
福永りえ子(49) - 夏木マリ
進藤一流(28) - 劇団ひとり
二階堂勝(30) - 阿部サダヲ
高木蓮子(33) -松雪泰子
我修院達也
マリエ

　なぜかいっきに見慣れてしまった井上真央さん演じる福永美緒。前回まで感じていた違和感がなくなってしまった。演技が上手いのかな。美緒になりきっているさまがそう感じさせるのだろうか。

　さて、いろいろあったが、相変わらず美緒は美緒で。ま、良いけど。料理を教わるシーン、医師の結城秋生を意識するシーンなど、普段と異なる美緒の表情が見られて興味深く、楽しめた。表情の演技なのだろうが、やはり大した役者だろうか。

　一方、美緒のことを考えてはいるが、やや暴走気味の和樹。だが、結城秋生が言うようにその行為と気持ちは推し量って良いものだろう。邪険にすることはない。初恋の相手については残念だったが、なにも正直に言って会わせても良かったのではないか。十年前の幼いころとはいえ、交流があったのは確かだ。記憶がない場合もあるだろうが、事実は事実。かつて子供同士、知り合いだったのだから、美緒を応援させてもらっても悪くはないと思うが。ただし、嘘はなしで。嘘も方便と言うが、この場合、隠す必要はなかったと思う。美緒が相手なのだから、あけっぴろげの方が良いだろう。それにしても、悪魔的というより、性悪女気味の美緒。生きることに投げやりになっているわけではないが、病人扱いされるのが嫌ならば、相手に対しても同じ普通の人間同士のコミュニケーションをとるべきだろう。自分に正直に生きているようで、自己中心になってしまってはただの自暴自棄だ。

　和樹がいまだに恋コイ言うのが少しうるさいぐらいだ。高木蓮子医師を相手に力説しても、和樹の具体例が語られなければ説得力はない。兄として妹になにかをしてやりたいというのはわかるが、ならば、ようやく戻れた写真の仕事に精一杯取り組むべきだろう。そして自分なりに美緒を撮れば良い。美緒の想い出は、太った兄とかつて撮ってもらった写真にあるようだからなおさらだ。

　だんだんと馴染んできたこのドラマ。初回と2回目の視聴率の差が激しいのが気になる。初回はやはり今ひとつだったということなのだろう。期待されたが、期待に応えていない。いわゆる月9ではあるのだが。恋コイうるさいのを除けば、面白みが出てきたと思う。これからが楽しみ。

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